京都大学公共政策大学院に通って④。

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 2年間通いました京都大学公共政策大学院も、おかげさまでこの3月に卒業することができました。普段お世話になっている皆様のご理解に感謝します。そして一番にはもともと議員活動や会社経営などで一緒にいることがほとんどない状況だったのにも関わらず、さらに大学院に通うということで寂しい思いをさせた家族、とりわけ息子には感謝しなければなりません。

 大学院での学びで資格を取れたわけでもなく、目に見えてこれを獲得できたというものもありませんが、私にとっては、公共政策を論じ分析し社会を変えていくための知識を得られた実感を持っています。こうしたものを今後生かしていくことが重要だと考えているところです。

 研究論文は、多くの専門書による知識だけではなく、実際に自分自身でアンケート調査を行い、また京大が擁す多彩なネットワークを活用し、2年間学んだ計量分析手法を用いて書き上げたものとなりました。

 簡単に新たに明らかにしたことを簡単にまとめますと、「これまでは仕事スキルに結びつくとは考えられていなかった子育てや自治会活動なども仕事スキルの向上につながる」ということです。
 たったこれだけの研究結果ではありますが、これは画期的といってもいいかもしれないと思います。この研究結果を用いれば、様々な公共政策への活用が考えられ、それによって多くの働き世代や子育て世代の働き方を大きく変えることができるからです。

 回帰分析結果は以下の通りです。ちなみにサンプルはマーケティングリサーチ会社のマクロミルという業者に委託して約600標本を集めました。


子育てはビジネススキルにつながる

 上記分析結果は、「正社員経験はスキル向上につながる」「非正規社員経験はスキル向上との関係はマチマチ」「子育てはスキル向上につながる」ということや、スキル向上のための資質として、「批判的思考力(クリティカルシンキング)」や「挑戦性」「柔軟性」は大切だという事柄です。



 大学院を卒業したものの、縁あって引き続いて大学院の政策研究サークルに所属させて頂けることになりました。また同期で卒業した学部生上がりの方々は多くが国家公務員として日本のために奉職されることとなり、またマスコミや商社・インフラ企業へ就職され、それぞれの道で社会のために活躍されると思います。そうしたネットワークもせっかくですので今後も大切にして、来るべき時が来るならば連携して物事に当たっていきたいとも思います。

 市議会議員という立場ではやれることに限界があるのも正直なところで、今後、どのような形で公共政策にかかっていくかは、次の選挙に向けて現在まさに思案しているところですが、どのような形であれ、社会のために大学院で得た知見を仕事で生かしていくことをお誓い申し上げ、引き続き頑張っていきますので宜しくお願い申し上げます。

 
藤井テツ




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