2017/07/09
ー九州方面の豪雨災害で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。ー
海の向こうでは尊敬するメジャーリーグのイチローも活躍中で、応援にも熱が入ります。私の好きなスポーツは野球、サッカー、バスケ、アメフト、相撲などで年に1、2回だけですが時間を作って観戦しに行っています。
ところで、そのような必死の応援もほとんど試合結果に影響を及ぼさないのにも関わらず、なぜ私を含め多くの人は自分の贔屓チームや選手を応援するのでしょうか?
人によって応援する理由はマチマチと思います。
ある人は、選手やチームの頑張りや考え方に共感をし応援していれば、ある人は応援している中で仲間と一体感を感じられるという人もいると思います。または強いからとか弱いからという理由で応援する人もいるはずです。そこには「自分が応援すること」がたとえ勝利に結びつかなかったとしてもそれほど問題がなく(もちろん勝てば嬉しいと思います)、戦っている姿やそこに至るプロセスを重視しているのではないかとも思います。
政治ではどうでしょうか?
ある政治家を応援している人はなぜその人を応援するのかといえば、同じくその人の考え方に共感をすることや、所属政党のラベルを見て応援する人もいれば、家族や友人が応援しているので連れられて応援しているなど様々だと思います。
応援しても結果にどれほどの影響があるのかわからないにも関わらず、応援しようとする人がいる点では、政治もスポーツも共通しているように感じます。
しかし現在、政治への無関心や政治離れが、若い世代を中心に広がってきているとされています。
かといって、若者がスポーツ離れを起こしているのかといえば、そのようなことはありません。なぜ応援活動が勝敗にそれほど影響を及ぼさないにもかかわらず、スポーツは若者から支持され、政治は敬遠されるのでしょうか?
今回、「なぜ若者の政治離れが起きているのか」を、若い世代に聞くため、龍谷大学政策学部の地方自治ゼミ(今里佳奈子教授)の皆さんとともに、若者の政治参画を進める方策を考えるワークショップを開催しました。
意見の取りまとめではファシリテーターを務めさせて頂き、「若者が政治に興味を持てない」要因分析から、その対応策を考えました。最終的には①若者と政治家との接点を増やす、②政治に関する確かな情報を若者に伝える、③政治行政に関する学校教育を強化する、ということにまとまり、さらに具体的な施策の検討を行いました。
ワークショップを通じて、いろいろと思いましたが、「政治に興味関心がない」という点が、やはり政治離れを起こしているのだと思いました。
例えばある学生は熱狂的に野球観戦が好きだったとしても相撲には全く興味がないかもしれません。これと同様に、政治というものが学生や若者の興味関心の対象になっていないのが大きいように思います。
選挙といえば、AKB48の総選挙が先日あり、いろいろと話題になってましたが、選挙という手段には一定の理解があるとは思いますが、その対象が政治になると急速に関心がないのが問題かもしれません。
ではなぜ関心がないのでしょうか?
意見交換ワークショップでは、「政治家が何をやっているのかわからない」「政治がブラックボックスになっていてよく分からない」というものから、「豊田議員や号泣議員のようなワイドショーネタばかりで、確かな情報が伝わってこない」というものまでいろいろと意見が出されました。
確かに「よく分からない」というのは、政治離れの大きな要因なのかもしれません。
例えば、私は昔、アメリカンフットボールのルールが全然わからなくて、見ていても全く面白くなかったのですが、ルールを簡単に理解し始めて、これほど面白いスポーツはないと思えるようになりました。
この「よく分からない」という原因を作っているのは、「興味関心がない人」にあるのではなく、やはり政治家本人を含む社会全体にあると思います。若者や学生が政治に興味関心がないのは、アメフトが分からない人自身に問題が有るのではなく、アメフトの面白さの醍醐味を十分に伝えきれていない関係者にこそ問題が有るわけで、その責任をアメフトに興味関心がない人に着させるのにはかなり無理があります。
政治家自身が若者や学生に対して接点を、今以上にもち、また学校での主権者教育や家庭での政治談議などがなされるようになって、政治の面白さが理解され、主体的に関与することにもつながるように思います。スポーツのように政治もエキサイティングであることを伝えなければ、いつまで経っても政治は一部の人の掌中にしかないのかもしれません。議会は議員である私から見てもブラックボックスの部分が多いと感じます。そうしたことから大津市議会ももっと透明性を高める必要があると感じています。おそらく多くの市民の方にとって、大津市議会は一体何をしているのか、よく理解されていないように思います。そしてそれは大津市行政にも同じことが言えるように思います。
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「スピーチが上手くなりたい‼️」ということで、昨日は初めて「TED」にオーディエンス(観衆)として参加しました。
政治家の端くれとして、様々な場でスピーチをさせて頂きますが、もっとユーモアも交え、心に響くスピーチをしたいなと思ってます。
「TED×kyoto university」 では、スピーチはオールイングリッシュで行われ、英語を大学受験以来まともに使ったことがない私にはスピーチ内容はほとんど分かりませんでしたが、その中でもP&G滋賀工場長の高木琴美さんのスピーチは良かったです。逆に英語がわからないこそ、プレゼンテーションに目がいって、どうすれば伝わるのかがなんとなくわかったような気がします。
今月29日に開催の議員活動報告会においても、少しでも思いや活動内容が伝わるように心がけていきたいと思います。
大津市議会議員 藤井哲也拝