大津市議会の委員会視察(富山市と長野県松本市)

ホームブログ>大津市議会の委員会視察(富山市と長野県松本市)



 過日、大津市議会の委員会視察で富山市と長野県松本市へ行政視察へ行きました。
 私の所属委員会が「生活・産業常任委員会」というもので、今回は所属議員と所管部署長(部長)と共に先進地へ状況視察に伺いました。

%e6%9d%be%e6%9c%ac%e5%b8%82%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a3


●富山市「エゴマを用いた六次産業化の取組み」
 大津市も地場野菜の生産拡大や農産品の付加価値を高める取り組みを進めているところですが、成果はほとんど出ていないと言っても良いかもしれません。大津市も丁度、「大津市農業振興ビジョン」を策定中であり、行政府がどのように地域の農業振興に関わればいいのか、先進地である富山市へ伺いました。
 富山市は政務活動費の不正使用問題で選挙間近の時期でありましたが、問題発覚前に日程調整が終わっていたため変更することができずそのまま伺うことになったものの、本来はコンパクトシティの取り組みが全国的に有名で、シティプロモーションや都市ブランディングにおいても非常に優れた取り組みをされています。確かに新しく作られた北陸新幹線・富山駅に降り立てば、外国人旅行者が至る所におられ、観光地としての知名度、需要の大きさを感じました。

%e5%af%8c%e5%b1%b1%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a0

%e5%af%8c%e5%b1%b1%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a1

%e5%af%8c%e5%b1%b1%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a2

 健康都市富山を目指す中で、滋賀県と同様にコメ作中心だった農産品を、野菜の付加価値を高めるため所縁がある「エゴマ」を用いて、様々な取り組みをされています。温泉熱利用の施設整備を行政が支援したり、又は数十ヘクタールにわたる広大な休耕地をエゴマ生産地へ開発しようとしたり、もしくはイタリアの教育機関と連携してオリーブオイルとエゴマオイルの混合オイルの開発を目指す取り組みなどです。

 大津市に目を向けると、大津北部(堅田以北)と南部(田上周辺)でコメ作が行われていますが、野菜に関しては供給量が十分ではない状況です。販路がないこともありますし、なぜ販路がないのかと言えば大津野菜のブランド力が低いという事も言えると思います。
 ブランド力というものは作ることができるものであり、そこに行政や関連機関の支援の余地があると考えます。富山市が健康都市をイメージできるものとしてエゴマを選定したように、大津も何かのコンセプトを固めることが第一のステップに感じます。かつて学生インターンシップ生が「オーツ麦」(グラノーラの原料)の栽培ができないかと言ってました。大津や琵琶湖らしさである「エコロジー」や「健康」、「アクティブ」というイメージと、健康志向でスポーティブな「オーツ麦」はシナジーの可能性があるかもしれません。(栽培できる環境にあるのかは考慮していません)
 いずれにせよ今後、大津の農業振興を図るためには、大津らしいコンセプトを持った農作物、商品開発が求められます。


●長野県松本市「緩やかな協議会によるまちづくりの仕組み」
 長野県松本市は長野県第二の都市です。県庁所在地の長野市はかつて川中島の戦いがあった地域で県北部に位置しており、松本市は中部に位置します。(日銀支店も松本にあるらしい)私自身、無趣味ながら唯一愉しみとしているのがクラシック音楽の鑑賞ということで、サイトウキネンオーケストラの演奏が毎年開かれる此の地はあこがれの場所の一つでした。思っていた通り、町並みが良かったです。
 さて視察内容ですが、「緩やかな協議会」によるまちづくりの取組みというもので、住民自治を推進しようとする大津市にとっても非常に興味深い内容のものでした。

%e6%9d%be%e6%9c%ac%e5%b8%82%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a2

%e6%9d%be%e6%9c%ac%e5%b8%82%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a0

%e6%9d%be%e6%9c%ac%e5%b8%82%e8%a6%96%e5%af%9f%e2%91%a1

 自治会(町会)や社会福祉協議会、PTAなどの各種団体が「緩やかな協議会」において繋がり、地域の課題を協議・分析し、行政は地域ごとに登録人口に応じて財政的支出を行い、その予算を用いて地域課題を地域が主体的に解決していこうとするものです。

 大津市では、学区自治連合会が一定、こうした取り組みを進めているところですが、あくまで自治会加入者が入っている自治会の連合会であるため、地域すべての住民の課題解決を目的としていないことや、行政府も自治活動を支援するための交付金規模が非常に小さいなど、いくつかの差が見られます。

 今後、大津市ではコミュニティのあり方、住民自治のあり方(逆に言うと団体自治=行政府との関係の見直し)を本格的に検討していく時期に入っていくことから、私自身もどういった形が大津市民や地域の未来にとって最も良いのかを考えていきたいと思います。よい契機になりました。

***

 先週の土日に「大津市協働のまちづくり推進計画」に関して、ライブでのパブコメミーティングという画期的なイベントが開催され、私も一人の市民として参加しました。

%e5%a4%a7%e6%b4%a5%e5%b8%82%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%96%e3%83%91%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b3%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%9f%e3%83%bc%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e2%91%a0

%e5%a4%a7%e6%b4%a5%e5%b8%82%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%96%e3%83%91%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b3%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%9f%e3%83%bc%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e2%91%a1 %e5%a4%a7%e6%b4%a5%e5%b8%82%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%96%e3%83%91%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b3%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%9f%e3%83%bc%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e2%91%a2

 現在、大津市では次世代の「協働」、「住民自治」を進めようとする計画を策定中です。 
 パブリックコメントも実施されていますので、大津市ホームページからご意見を是非お寄せくださいませ。


大津市議会議員 藤井哲也拝








 

▲ページのトップへ