関西でも万一に備えた地震の備えを。

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 熊本・大分での地震で犠牲になられた方のご冥福をお祈りしますと共に、避難生活や生活不便を感じておられる方々に対してお見舞い申し上げます。
 
 現地に十分に食料や水、衛生用品があるとされている一方、一部の避難所では全くそうした物資が届かず苦労されている情報を見ます。現地では自治体をはじめ自衛隊などが最大限の尽力をされているところではあり敬意を表するところでありますが、一段落した際には今後の日本のどこでも起こりうる大地震に備え、避難所への物流の仕組みについて検証が行われるべきだと思います。

 またマスコミも現地の状況を全国に知らせて頂けることは有難いと思うのですが、一方で災害直後の救助活動を阻害しかねない活動や、避難所でのプライバシーを侵害しかねない行動などは厳に慎んで頂きたいと今回も思いました。

 一日も早く地震が終息し、被災地の皆様が安心して生活できる環境に戻るように願います。

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 ところで今から220年前の1596年に、「慶長伊予地震」(9月1日)、「慶長豊後地震」(9月4日)、「慶長伏見地震」(9月5日)が立て続けに起きています。
 「慶長」というのは元号で、「伊予」は愛媛県の地域、「豊後」は現在の大分県の地域を、そして「伏見」は京都の伏見を指します。いずれもマグニチュード7前後の地震だったとされ、慶長伏見地震では落成して間もない伏見城の本丸が崩れたとの記録が残っています。
 
 慶長伊予地震(wikipedia)
 慶長豊後地震(wikipedia)
 慶長伏見地震(wikipedia)

 今回の地震も当初は熊本県熊本地方を震源とする地震であったものが、いくつかの断層で連動して大分などでも強い揺れが起きるなど、連動型地震の様相となっています。

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(「中央構造線」と呼ばれる日本最大級の断層系)


 「九州北部で発生した慶長豊後地震によりその地殻変動(地下のひずみの変化)が四国を経由して近畿に伝わった」としており、それにより六甲・淡路島断層帯が横から押されたことで、地表近くの浅い部分が動いて地震が発生した可能性を指摘している。九州から近畿における広範囲の断層帯の動きをコンピュータ上で再現した場合でも、四国北部にある中央構造線が動くことで同断層帯が動きやすくなることが示されている(朝日新聞 2008年11月22日)
 という専門家による見解があり、220年前の地震が愛媛の地震から4日後、大分での地震の翌日に京都で地震が起きていることを考えても、いつなんどき、関西でも大地震が発生してもおかしくない状況でないかと思います。六甲・淡路島断層帯や有馬-高槻断層帯、大阪湾断層帯、琵琶湖西岸断層帯が中央構造線の地震に誘発されて動く可能性があります。

 さらに1605年には南海トラフ巨大地震とされる慶長地震が起こり、現在の千葉県から九州に至る広範囲の太平洋岸に津波が襲来して死者1~2万人を数えました。慶長伊予・豊後・伏見地震があった1596年から9年後のことです。

 ことさらに危機感を煽る気はありませんが、元来地震が多い日本国にあっては常に地震への備えは必要だと思います。
 琵琶湖西岸断層帯の30年内発生確率は「ほぼ0%~3%」ですが、今回の熊本地震の震源とされる布田川断層帯での発生確率は「ほぼ0%-0.9%」とされており、また日奈久断層帯は「ほぼ0%-6%」とされていたことからも、そんなに大差ない印象を受けます。油断大敵と言わざるを得ません。
 改めて私も家庭内の備蓄品の確認や、家族とのいざという時の連絡方法や必要な事柄の確認をしておかねばと感じた所です。またタンスなど家具の転倒防止も徹底したいと思います。


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 今週土曜日(23日)に行われる【鯉のぼり祭り「真野」】について、京都新聞が記事に取り上げて頂きました。誠にありがとうございます。

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大津市議会議員 藤井哲也拝




 
 

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