2月議会閉会。予算修正案を提出するも賛成少数。

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 昨日で2月通常会議が閉会しました。
 越市長2期目の冒頭議会となった今議会は2016年度当初予算を審議する重要性が高い議会でした。予算審査をする中で、会派として疑問を抱く事業・予算が散見されたことから、最終日となった昨日に予算修正案を大津維新の会と共同で提出しました。

 修正案の内容としては、
 ● 少子化対策の機運を醸成するためのイベント開催経費2百万円を予備費へ計上
 ● コワーキングスペース設置に係る助成経費7百万円を予備費へ計上
 ● 堅田駅・葛川細川線の路線バスの維持経費250万円を予備費を財源に措置
 です。
 
 私が提案者を代表して行った議会での提案説明は以下の通りです。


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280329-02

 提案者の谷祐治、藤井哲也、山本哲平、河村浩史の4議員を代表して、地方自治法第115条の3及び大津市議会会議条例第10条の規定により提出する、議案第87号「平成28年度大津市一般会計補正予算(第1号)」に係る修正案の提案説明を行う。

 まず修正点であるが、款3 民生費 項2 児童福祉費の補正額を200万減額し予備費に充て補正額を29億9372万9千円とし、款7 商工費 項1 商工費の補正額を700万円減額し同じく予備費に充て補正額を2億1375万5千円とし、また款8 土木費 項2 道路河川費を予備費を財源として250万円増額し補正額を9億4535万6千円とするものである。
 修正理由は以下の3点である。

 1点目は「子ども・子育て支援事業費のうち少子化対策の機運を高めるイベントを実施するために要する200万円」であるが、一般質問でも取り上げたように、本市の少子化対策における結婚気運、出産・子育て機運の醸成のために期待する事業であるものの、本年度行った事業は、前半は少子化対策の内容には程遠く、後半のグループに分かれてのワークショップでも、当初想定していたより参加者はかなり少なく、事業の成果検証が必要と考える。
 本年度に行った事業成果の検証が為されていない現状では、予算執行によって得られる効果に疑問を抱くものであることから、必要に応じて増額することも含め、あらためて事業内容や予算額を精査することを求め、当該事業予算200万円を予備費に充当しようとするものである。

 つぎに「産業観光部が所管する事業のうち、女性の起業支援を目的としたコワーキングスペース施設設置整備助成700万円」については、予算計上に至るまでの検討が不十分である。
 「コワーキング」とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働のワークスタイルを意味する言葉と理解しているが、既存施設の用途を変更する場合においては、建築基準法など様々な法律を精査した上で妥当性を判断する必要がある。
 新規事業に対する担当課の意気込みは伝わってきたが、民間事業者に対して改装工事費や運営費の補助金を支出するだけでは、大津市が事業目的とする、「女性の起業が推進される支援」は持続可能なものとなりえないと考える。
また市長は大津市が「女性の起業の聖地」となることを目指すとしているが、その名に相応しいものとの評価には至りませんでした。
 そもそも、委員会審査によれば、利用者を女性に限定する施設ではないとのことであり、事業目的も不明確であると考える。
 そうしたことから、代表質問でも取り上げたが、例えば、今年度末をもって閉館するガスショールーム「キットココ」や、大津市が管理する公共施設のうち、稼働率の低い会議室などを施設管理条例の改正を行った上で活用を図るなど本市が主体的に施設運営に携わる可能性や、女性活躍のためより効果的な施策への転換も含めて、さらなる検討を求めるため、当該事業予算700万円を予備費に充当しようとするものである。

 さいごに「公共輸送対策推進費の増額250万円」であるが、これは市北部地域の公共交通ネットワークとして、本市が補助して成り立っている路線バスのうち、「堅田駅・葛川細川線」の当面の間の維持、または同路線における代替輸送手段導入のために要する経費である。
 3月17日の施設常任委員会で、「地元への説明や協議が一切ないまま路線バスが減便される」ことが確認できた。以後、施設常任委員会の意見等を踏まえ、3月18日に仰木学区自治連合会へ、19日に真野学区自治連合会に対して、22日には伊香立学区自治連合会に、そして23日に葛川学区自治連合会に本市行政から説明がなされ、どの学区からも大変厳しい意見が出されたが、特に葛川学区においては日中の唯一の公共交通手段であったことから、事前協議がなかったことや、バス減便を3日後に控えた時期にようやく最初の説明がされたことに戸惑いと同時に猛烈な反発があった。
 地元自治連合会としては、通院などで定期的に路線バスを利用されている方々への代替輸送手段の確保や、当面の間の路線バス維持などに要する予算計上を強く求めておられる。葛川地域の少子高齢化、過疎化に歯止めをかけ、貴重な文化・自然遺産を次代につなげていく観点からも、本市行政には4月以降も切れ目ない対応策を求めたい。
 ついては本年度における「堅田駅・葛川細川線」路線バス維持のために要した額を根拠に算出した250万円を増額措置するものであり、財源は先ほど予備費にまわした2案件・計900万円の一部を充てるものである。

 以上、提案説明とする。

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 予算修正案は残念ながら賛成少数で否決されましたが、市長には思いは通じたでしょうか。討論自体は議会議員への説明ですが、同席する市長にも私たち市民の思いを伝える場でもあります。

 また1年間、副委員長を務めさせて頂きました施設常任委員会の委員長報告も昨日ありました。
 委員長報告はこちら

280329-05


 改めて来年度事業の課題やポイントについて、ブログでご報告するようにします。


大津市議会議員 藤井哲也拝





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