大津市の出生数アップについて④

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 国の統計ではなく、大津市が2013年に出産した市内在住者へ行ったアンケート結果から市民意識を見たいと思います。
 
日本の未婚・晩婚化の原因は何か?
日本の未婚・晩婚化の理由

行政が結婚を支援するために取るべき施策は?
行政が結婚を支援するために必要な取り組み

 未婚・晩婚化の原因として、ライフスタイルや結婚観の変化や女性の経済力向上という「結婚しない理由」を挙げる人が多く、経済的自立ができていないことや自分の時間が確保できなくなるという「結婚できない理由」を挙げている人もいます。

 また行政がとるべき施策としては、ワークライフバランスの向上推進を企業に促すこと、就業機会の確保や、出会いの場創出などが挙げられています。

 国の統計結果と若干異なる(国の出生動向調査では「適当な相手に巡り会えない」が男女ともトップで、「自由さを失いたくない」や「まだ必要性を感じない」が続いています)のは、大津市調査は既に結婚した人を対象にアンケートを取った(鳥の視点=客観的)のに対し、国調査は独身者を対象にとった(虫の視点=主観的)ためでしょう。
 

出産しようと思った理由について
子どもを産もうと思った理由

 出産しようと思った理由は、「出産適齢期だと思ったから」が圧倒的に多く、「兄弟姉妹が欲しいと思ったから」や「友人などが子育てしているのを見て自分も欲しいと思ったから」というモノが続いています。
 
 先ほどの結婚しようと思った理由と少し結果が異なっているように思えますが、今の日本の結婚観を考えてみると、「結婚⇒出産」という観念は根強いと思いますし、結婚と出産・子育ては非常に強い関係性にあると思われます。
 結局のところ、友人などの状況や自分の年齢、子どもの年齢を考えて、「適当な時期」だと考えて結婚、出産するということが言えるのではないかと思います。

 そのように考えてみると、やはり「結婚して(子育てして)幸せになっている友人知人が周囲にいるかどうか」というのは、結婚や出産の動機づけとして、大変大きな要素に思えます。


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子育てについて思うこと
子育てについて感じること


 子育てを実際にしてみると、どう感じるのかをアンケートしたものです。
 6割の人が「楽しいと感じることの方が多い」と回答し、楽しいと辛いが伯仲している人の割合「3割」と合わせて、子育てに対して何らかの充実感を得ている人が大半だと思います。

 私自身、実際に結婚・子育てをしてみると「楽しいと思うことが多い」と感じています。仕事で辛いことがあったとしても自宅に戻って子どもと会話をしたり、遅く帰っても寝顔や寝息を見聞きするだけで、子どもに恵まれたことの充実感を得ることができています。死ぬほどしんどい思いをして出産した女性であれば尚更だと思うのです。

 そういう結婚・子育てへの充実感を感じている人が周りにいることで、「自分も結婚してみようかな~」と思う人が増えると感じます。


 大津市がとるべき少子化対策、特に未婚・晩婚化対策の重要なポイントは、「結婚・子育て家族の幸福実感」を若者世代に広げ、市として各種施策を展開し、結婚・子育ての機運を高めていくことだと思います。

 もちろん結婚することがすべてではありませんし、子どもがいる家庭の方がいない家庭よりも優れているとは言えませんし、多様な結婚観やライフスタイルが認められてしかるべきです。

 しかしながら私自身は、「結婚して子育てし、無理なく仕事し続けること」が充実した人生につながると感じていますので、個人的にこうした機運は広げていきたいと思っていますし、大津市も一定の役割を担っていくべきだと思います。


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 国会では育児休暇宣言をした議員が、個人的理由により議員辞職をされました。
 10年前に彼とはビジネスを通じて知り合い、その後 国と地方とポジションは違っても政治の道へ進んできたことからシンパシーを覚えていたものの、あまりにも公職の立場を理解しない行為をされたことは残念でした。
 今回の件をもって、男性の育児・家事参加の流れが停滞しないように願っています。


大津市議会議員 藤井哲也拝







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