新安保法案が可決成立。

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おはようございます。
一昨日の参議院安保特別委から本日の参院本会議での審議を注目してきました。
そして新安保法案は可決成立しました。

読売新聞新安保解説27年9月19日
読売新聞2015.9.19朝刊記事より引用)


1994年頃の北朝鮮の核開発疑惑をめぐる戦争勃発一歩手前の危機に直面した日本が、以後の日本周辺事態に対応すべく「日米ガイドライン(日米防衛協力のための指針)」を策定しました。
ちょうど私が大学に入学した1997年頃で、政界や学会では様々な議論がなされ、大学内でも学生同士で勉強をしたのを今でも思い出します。
当時は1997年に香港返還がなされたとはいえ、まだまだ中国の国力はそれほど大きく感じず、後進国のイメージさえありました。大学を卒業し社会人になった2000年前後に、ようやくその存在を感じるようになってきました。とは言うものの、21世紀は中国の時代とも言われ、私も中国語を第2外国語として選択しました。

それから20年近くが経ちました。
第1列島線とか第2列島線とか、当時は気にもしていなかった言葉がいま南沙諸島などの報道を見るにつけ、意識せざるを得ない状況となってきています。中華思想では中国を中心として周辺国は属国なのでしょうか。警戒感を抱きます。

さすがにシーレーン確保のため、自衛隊の機雷撤去や後方支援のための派遣範囲を、中東・ホルムズ海峡にまで拡張することは無茶な話だと思います。とはいえ、この一連の法整備の評価は後年なされることとと思います。
私個人的には、もう少し抑制的でも良かったのではないかと思ってます。
ウァイマル憲法下の全権委任法にも通ずる、立憲主義から外れる法制度かもしれないということはよく分かりましたが、それならせめて途中からでも民主党などは対案を出して欲しかった。対案なく単に反対というのはちょっと違うと思います。

また、自民党のよさは多様性だと私は勝手に思っているのですが、どれほど原案作りの段階で政府と共に議論がなされたのでしょうか。自民党らしくないな~と言う点で、あながち自民党が死んだ日というのは大外れではないようにも感じます。

2プラス2会合(日米安全保障協議委員会)で「新・日米ガイドライン」を結び、安倍首相が米国議会で「夏までに法成立をする」と約束してきた時点で、国会での議論はあまり意味がなかったのかもしれません。
もちろん、世界的な情勢変化に対応し存立危機事態に備える必要性はあります。
ただ答えありきの議論であれば議会の必要性は損なわれます。そうした側面からは議会軽視と言われても仕方ないかもしれません。こうした姿勢は大津市の越市政にも一部当てはまります。
もちろん直ぐに存立危機事態は起こるべくもありません。現政権の主目標は違うところにあるのではないかと思います。


ところで、この法案審議過程をネット中継などでも見ましたが、特に参院特別委での採決シーンは地方議会人としてはあり得ない状況で、かなり驚きました。

一つは鴻池委員長が何を言っているのか聞き取れず騒乱の中で議事進行が進められたことです。本会議採決の際、野党議員が討論で述べていましたが「特別委員会の開会が宣言されていなかった」ということで議事録にも残っていないということです。もし大津市議会でそのようなことがあれば、もちろん議会は無効です。
またもう一つは騒乱の中で暴力が振るわれたことです。これは与野党双方で加害者がいるように見えました。

「決めること」が政治の役割だと思いますが、いまだ国民の多くが審議不十分と答えています。


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話は変わりますが、連休前に私が所属する「スポーツ・健康推進特別委員会」が開催されました。

特別委員会27年8月議会


大きな議題としては、滋賀国体で水泳競技を大津市で開催するにあたり、現在の皇子が丘プールをどうするか(市費で改修するか、県費で改修してもらうか、または改修しないか)というものです。

スイミングセンター建設費試算


改修した場合、50億円強の財源が必要ですが、半額は国が持ってくれます。市営で改修するとなると、大津市は10億円弱を負担することになります。県営ですとほとんど支出はありません。
またランニングコストについては、改修した場合、現在より1億円程度コストが必要になってきます。こちらも市営の場合はこのランニングコストの大半を市が負担することになりますが、県営になった場合は少なくて済みます。
ただ県財政の方が大津市財政よりも逼迫していますので、可能性としては施設使用料が高くなる可能性もあります。
県が建設・運営を担っていただけるかは未知数ですが、本日の特別委では、県や県議側からの示唆があったことも共有されましたので可能性は無きにしもあらずです。

私からは、災害時の防災拠点としての側面を取り上げました。屋内プールを活用して貯蔵庫や避難所としての転用の可能性、大規模な貯水機能を持てる点などを考慮すれば、多大なランニングコストも十分に許容できるかもしれませんし、県が広域の防災拠点としての評価もしてもらえれば県の財政支出もしていただきやすくなるのではないかと思います。

どちらにせよ、現在の皇子が丘プールは老朽化が激しく、いずれ改修しなければならない運命なので、国の大きな補助を受けれられるこのタイミングで改修する外ないと思います。


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連休が明けましたら大津市議会も補正予算及び条例案の採決がなされます。補正予算の討論に私も立つ予定です。

当然ながら適当な話をすることはできません。討論時間はほんの数分ですが、討論の構成を考えたり根拠を確認したりすることで数時間を費やします。自分自身が市政に対する理解をさらに深める機会となり、意義ある提案等につなげる端緒ともなりえます。しっかりと準備をして参りたいと思います。


大津市議会議員 藤井哲也拝






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