【一般質問解説①】葛川地域の人口減少・少子高齢化対策

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こんにちは。6月議会真っ最中です。
昨日は常任委員会が開催され、条例審議を行いました。
またその他、所管事務調査を行い、私が所属する「施設常任委員会」においては、「次期・都市計画マスタープラン」の策定に向けた検討状況を調査確認したところです。来年平成28年度中に策定される見込みで、向こう12年間の都市計画(まちづくり)の方向性を規定する重要な法定計画です。市民の皆様の想いがまちづくりに反映されるように、取り組んでいきたいと思っています。

さて一般質問から少し時間が空きましたが、例の如く一般質問で取り上げた内容について、その周辺の事柄も含め記載していきます。1項目は葛川地域の人口減少・少子高齢化対策です。

葛川地区の人口は現在270人余りとなっています。
大津市の財政力指数がそこそこいい数字なので指定はされていませんが、その他の数値は全て国が過疎地域自立促進特別措置法に基づく「過疎地域」に該当しています。

人口が少ないことが問題ではなく、人口減少が続き、災害時や日常生活における共助の基盤としてのコミュニティ維持の持続性が問題です。

人口減少27年6月15日

高齢化率27年6月15日


都市計画マスタープラン策定準備資料として提供されたものが上図です。
図中左上の葛川の人口減少は、大津市の他の地域に比較して格段に急速で、且つ高齢化率も50%を唯一越えています。もはや一刻の猶予もないという状況に私自身は感じています。

これまで葛川地区においては2次にわたる「振興計画」を地域住民の皆さんが主となって策定し、行政と共に地域振興に取り組んでこられました。第1次計画は私が生まれた1978年に策定されたもので、それ以後 国道367号線の整備や葛川診療所の建設、葛川少年自然の家やキャンプ場の設置、コミュニティ無線整備、または観光ガイドマップ作成支援や観光客用公衆トイレの維持管理などに取り組まれてきました。

しかしながらそうした必死の取り組みにも関わりもせず人口は減り続けており、私としては部外者ではありますが、愛着が深い葛川地域の活性化に向けて力になりたいと思い、今回質問に取り上げました。


地域の方と話をしていてよく聞く課題は、
● 近くに働き場がない。
● 買い物が大変。特に冬場は大変。
● インターネット接続環境が悪い。未だにISDN。
  (高島市朽木地域はネット環境は充実)
というものです。

こうした課題がある一方で、素晴らしい自然環境がそこにはありますが、特に若い世代にとっては近場に働き場がないことや、ブログをアップロードするのに何分もかかるような環境は、定住を阻害する要因の一つではないかと思います。


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(毎年冬に開催されるスノーバトル)

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(葛川少年自然の家 内部)

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(地域活性について考えるため、学生インターンシップ生と共に現地視察)



今後、大津市においても「多極ネットワーク型コンパクトシティ」の方向に進むと思います。
そうした中でこれ以上の社会要因を理由とした人口流出が続かないように、今こそ第3次の振興計画を策定し、地域と密接に連携しながら当該地域の活性化を図っていくべきだと思います。

私の質問に対して、政策調整部長答弁として「振興計画を個別に設ける考えはしていない」というそっけないものでした。
が、こんな答弁では当然納得できるはずもなく、「地域住民が主体となって策定する計画であれば、行政は支援できるか」という再質問を行い、これに対する答弁は「そうした場合は検討する」というものとなりました。

大津市の人口減少問題を考える時に真っ先に、葛川地域の人口減少対策は避けてはならず、真剣に考えなければならない問題です。葛川の人口減少対策に本腰を入れずして、大津市の人口減少対策は語れません。現にそこに切迫した状況を迎えつつある地域を、行政は直視し対応にあたるべきです。

2期目の今期は葛川地域の活性化にも、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。



大津市議会議員 藤井哲也拝








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