【一般質問解説④】 大津のブランディングについて(前篇)

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おはようございます。
大津市議会議員(滋賀県)の藤井哲也です。

明日が大津市議会の閉会日です。議案審査結果の「討論」及び「採決」があります。
「討論」は自分の意見を議会で述べること、「採決」は自分の意見を議決権を行使して、賛否を明らかにすることです。特に「討論」は多くの地方議会で形骸化しています。とはいえ、自分の意見をしっかりと議会で述べるのは重要なことだと考えており、今回も自分の考えを表明したいと思います。

一般質問4項目めは、「大津のブランディング」についてです。
議員活動を4年間やってきて、ある意味、最も大津のために今後 必要なこととして「ブランディング」だと考えるようになりました。

市民の方はご存知と思いますが、大津市は多くの市町が合併してできた自治体です。
旧大津市は長等学区や中央学区、逢坂学区など、限られた地域であり、膳所や石山、坂本、堅田、瀬田や志賀が合併される形で、行政区域を広げてきました。
中でも、旧堅田町や旧瀬田町などは比較的合併が新しく、旧志賀町は合併から10年を経過していません。

大津市100年(27年3月)


こうした影響により、例えば堅田・志賀では北商工会が、瀬田では瀬田商工会があり、大津中心部の大津商工会議所とは連携しながらも別組織で、産業振興・商業振興を行っています。
観光振興でも同様で、雄琴や坂本、堅田、志賀、または石山など各地区に観光協会があり、びわ湖大津観光協会という取りまとめ的な組織はあるものの、統括組織として期待されているほど機能していないと言わざるを得ません。

そうしたことの弊害は、「統一感のなさ」に現れます。
各地区ごとにプロモーションは頑張るものの、統一的なプロモーションではないため、訴求効果に弱く、隣の巨人(京都や奈良)にとても太刀打ちできていません。

大津の観光資源の豊富さは、「比叡山延暦寺」と石積みのまち「坂本」に始まり、京都にはない琵琶湖の景観を生かした「石山寺」と「瀬田の唐橋」の修景、京都から直近にある温泉地「雄琴温泉」などなど。
また司馬遼太郎氏が「街道をゆく」シリーズの第一作目に取り上げたのが、「湖西のみち」としての北国海道(県道 西近江路)、つまり現在の国道161号にほぼ相当するルートです。

「近江」というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでもう、私には詩がはじまっているほど、この国が好きである。京や大和がモダン墓地のようなコンクリートの風景にコチコチに固められつつあるいま、近江の国はなお、雨の日は雨のふるさとであり、粉雪の降る日は川や湖までが粉雪のふるさとであるよう、においをこのしている。(司馬遼太郎「街道をゆく」より)



この路の沿線には、三井寺、近江大津宮跡、唐崎神社、坂本、雄琴、堅田、真野、小野神社、比良、白髭神社やヴォーリズ建築群、そして海津大崎などがあります。

こうした素晴らしい観光資源を生かすことができていないのは、「統一感のなさ」が原因であると私は4年間の議員活動をしてきた中で、考えるに至りました。
それでは「統一感」を顧客に持って頂けるように、体制を整え、プロモーション活動等を行えばよいのではないでしょうか?今回の一般質問では、正にその課題について取り上げました。



大津市議会議員 藤井哲也拝




















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