「大津市教育振興基本計画」策定プロセスの不思議。

ホームブログ>「大津市教育振興基本計画」策定プロセスの不思議。



おはようございます。
滋賀県の大津市議会議員、藤井哲也です。

昨日は朝一番から議会での委員会があり、「大津市 子ども・子育て支援計画」に関する策定進捗状況をヒアリング。前回議会で私が取り上げた「三世代同居促進事業」も新たに新規事業として加えられていたため、大きな問題はないように思います。また市立幼稚園保育料については当初案よりも低所得者層の負担割合が市民意見を汲んで低く抑えられることになりました。合わせて、市立幼稚園での三歳児保育についても、こども園化を踏まえて具体的に検討される運びとなり、まず良かったと感じています。

次に、明日都浜大津に新たにオープンする大津市発達相談センター、大津市教育相談センター、大津市保健所を現場視察しました。立派な施設になります。発達障害は全国的にも大きな問題となっています。いじめや不登校、将来の就労や生活基盤の確保にもつながります。施策推進を支持したいと思います。
※フェイスブックで、発達相談センター利用者等の駐車料金減免や手続きに関して多数の方から意見を頂きました。別途調査の上、議会で取り上げたいと思います。

27年発達相談センター


午後からは「教育厚生・生活産業連合審査会」にて、大津市いじめの防止に関する条例改正案について、策定進捗状況をヒアリング。この条例改正案については、議会が政策検討会議を独自に開き、議会主導で策定することが決まったため、連合審査会では市の策定状況をヒアリングするだけ。特に議論せず。本日、政策検討会議が開かれますので、そこで議論をしたいと思います。

続いて、「教育厚生・総務連合審査会」にて、大津市教育振興基本計画の策定進捗状況のヒアリング。様々な問題点をこれまでも連合審査会などで述べてきましたが、やはり根本的に何かがおかしいです。内容についての問題を挙げだしたらキリがないので止めますが、昨日の審査会で最も問題だとして取り上げたのは、「目標がきまっていないのに、計画が先に決まっている」という問題です。

教育振興基本計画審査会
(教育振興基本計画素案。成果目標欄が未定の状態)


こんなことってあるのでしょうか?
摩訶不思議です。

目標が決まっていないのに、なぜ施策が決められるのか、計画が作れるのか???

一般的に民間企業であれば、仮に1億円の売上目標を立てるのが先で、その後に達成するための施策・計画を練るはずです。「やりたいことはAとBで、それを足したものを成果目標にしよう!」というのはいかにもお役所発想です。顧客(市民)目線ではなく、自分本位の論理の組み立て方ではないでしょうか?

策定会議(市長と教育委員によって構成される)の議事録を読む限り、誰もこうした基本的な問題を疑問に感じていないようです。単に市長や教育委員が無能なのか、こうした常識を知らないのか?またはこれを所管する政策調整部が事務局としての機能を有していないのか?

まず決めるべきは、ビジョンであり、次に成果目標、そしてそれを達成するための施策・計画の順番がスタンダードです。今回の教育振興基本計画だけでなく、他の計画すべてに当てはまることだと思います。政策調整部がこうした可笑しな捉え方をしているのであれば、来年度から策定予定の「次期 大津市総合計画」にも正直なところ大きな懸念を抱きます。

このような教育振興計画に沿って、(自分の子どもを含む)大津市の子どもたちの教育が進められることに対して本当に悔しい思いがあります。議会議決事件にすべきです。


藤井哲也拝




▲ページのトップへ