11月議会 一般質問解説⑦「保幼小中一貫校構想(分校舎制)」

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おはようございます。
滋賀県の大津市議会議員、藤井哲也です。

年末年始ご多忙の業種の方もおられると思います。お疲れ様です。
ここ数日 今年お世話になってきた皆さまのもとへご挨拶に伺っておりました。
多くの方が「いよいよ来年4月やね。がんばれ!」と言って下さいます。
来年4月は議員任期の改選、つまり選挙です。
皆さまの期待に添えるように、全力を尽くしたいと思います。

大晦日となりましたが、前議会の一般質問についてもう少し解説文を続けます。


議会では「保幼小中一貫校構想」を提案しました。
この質問の背景は、「学校選択制」と「子ども(生徒数)の減少」が相まって、特に中学校では部活動が組織できない学校が増えてきている問題があります。例えば、バレーをやりたい子どもであれば、バレー部がない学校には行きません。隣接の中学校を選択してそちらにいくはずです。バレー部がなくなった学校は、その分だけ集客能力が低下し、さらなる生徒数の減少を招くことになります。

小学校の時の友達が学区外の中学へ行くとなれば、「自分も」と部活動等を理由にせずとも学区外の学校を選ぶでしょう。生徒数が減少を始めることで、クラス数も減り、学校の先生の定員も減り、十分な教育を提供できる一定の規模を下回ることで、その学校の人気が保護者の中でも下ってしまいます。そうなることで更に生徒が減り始めるというスパイラルに陥ります。

実際、こうした生徒減少スパイラル過程にある学校が、大津市北部の学校でいくつか見られます。学校の規模が小さくなり、そのうち統廃合される対象になるでしょう。しかしながら施設そのものは防災機能を有していることなどから耐震性に問題がある等ない限りは取り壊すなどということはありません。また地域愛がない子どもが増えることで将来的に、大津市に残る人は減るかもしれません。やはり幼少期過ごした学校という場所は、人生における心のよりどころになりえます。

そこで提案したのが、小規模校の分校舎化による地域一体での「保幼小中一貫校」です。


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実はこの提案は、学校関係者から今後の学校教育現場の質担保を悲観して頂いた意見を基にしています。学校関係者や保護者の中ではこれからの人口減少地域における学校運営には相当の不安や懸念があるようです。

大津市からの答弁は以下のようなものです。

 市北部の学校園の統廃合と分校舎化についてであるが、一部地域における人口減少が顕著化しており、児童生徒数が減少する傾向がある一方、児童生徒数が急激に増加している地域もあり、地域間の格差が拡大している状況にある。
 そこで教育委員会としては、児童生徒の教育環境の一層の充実、更には、魅力ある学校づくりを進めていくために、大津市立学校のあるべき規模等の基本的な考え方について、今年度から教育委員による議論を進めているところである。
 今後、策定予定の大津市立学校のあるべき規模等の実施計画において、藤井議員から提案頂いた案も一つの参考としながら、検討をしていきたいと思う。



以上です。すぐに実現できる提案でないのは重々承知していますが、分校舎化は現実的な選択肢の一つだと思います。地域に学校を存立させつつ、学校規模を適正化し、部活動や学業の質を低下させないようにする方法だと考えています。教育委員会では、30年先の大津市を見据えた活発な議論がなされることを望みます。

また私の質問風景の動画もアップされています。
もしよければご覧くださいませ。
⇒「藤井哲也 11月議会本会議一般質問(動画)」


大津市議会議員 藤井哲也拝





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