一般質問の解説③『前教育長について』

ホームブログ>一般質問の解説③『前教育長について』



おはようございます。
大津市議会議員(会派名「新世代・滋賀大津」)の藤井哲也です。

昨日、6月議会が閉会しました。
議案関係は問題はありますが、総合的に考え、私もすべて賛成し、議決もされました。
市当局には今後適切なプロセスを踏んで頂くことをお願いするものです。
(特に富士見市民センター跡地前の道路建設の件)

また「越直美市長の政治姿勢を省みることを求める決議」を他の議員と共同で提出しました。
この内容については後日記載します。

本記事では、6月議会の一般質問の3項目め「富田前教育長について」を取り上げます。


【質問の趣旨・背景】

6月2日発売の「日経ビジネス」で前教育長の富田眞氏がその思いを述べておられます。
そこでは、教育委員会の組織改革が志半ばで終わったこと、辞職の理由は体調不良だけではなく、越市長とうまくいかなかったことなどが赤裸々に述べられています。

10155084_613600328736054_5813452345674091502_n

これに関連して本年5月末で辞職された茂呂治副市長は、その退任あいさつ式において次のように述べられています。

富田氏は技術者としての合理的精神とそれから教育改革に賭ける情熱を併せ持った方で、子どもの立場からの教育改革に一生懸命に努めておられたのですが、就任以来市長部局との連携の在り方について、苦慮しておられました。
私と富田氏はお互いに信頼をおく間柄でありましたが、同氏は26年当初の予算の編成において、教育委員会の意見の反映がなかなか難しいということについて心を痛めておられました。
こうした事情がご本人の重大な決断に結び付いたと私は認識いたしております。
もちろん、一時は健康を損なわれて、それを理由に退任されたという事実を否定するものではありません。



議会としては、そして私としても大いに期待をして、富田氏の教育委員会委員(教育長候補)の人事案に合意しているのですが、市長からこれまで一方的に述べられてきた富田氏の辞職理由(体調不良)と、富田氏ご本人が述べる辞職理由や茂呂副市長が述べる富田氏の重大な決断に至った理由とは大きく異なるものでした。

教育行政の長の辞職理由を解明することで、どのような問題があったのかを知ることができ、また今後の教育委員会委員(教育長候補)の選任においても、子どもたちのために間違いない判断をする材料となるものです。
そうした点から、富田前教育長の辞職理由について、市長でも、前教育長でもなく、事情を知っているであろう本郷教育委員会委員長に質問をしました。


【教育部長答弁の趣旨】※教育委員会委員長は他の仕事のため出席できず。

富田前教育長がいろいろと苦慮していたが、辞職理由は「体調不良」と聞いている。


【再質問の趣旨】


この答弁に対して、富田前教育長から直接頂いた情報に基づき、再質問をいたしました。
『辞職願を市長に提出した3月20日以前に、他の教育委員4人には体調不良以外に、市長の政治姿勢を理由に挙げた。しかし市長への面会直前に行われた教育委員メンバーとの会議で、「体調不良以外の問題を持ち出さないでほしい」と切り出されたとのことであった。なぜそのような話をしたのかを教育委員会委員長宛に伺いました。


【再質問への答弁の趣旨】

当日、教育委員会委員長は他の仕事のため出席できなかったので、代わりに登壇した松田教育部長ではお答えできないとのことであった。


【質問後の感想とその後の経緯】

なぜ前教育長が辞職願を出す直前に他の教育委員メンバーはそのように切り出したのでしょうか。様々な波及効果が生じることを憂慮してだと私なりに推測するところですが、一般質問の場ではわかりませんでした。
そこで、教育厚生常任委員会に本郷教育委員会委員長と、富田前教育長にお越し願えないかと考え、教育厚生常任委員会委員長の船本議員に「参考人召致の依頼」を提出させて頂きました。
(参考)

6月13日の教育厚生常任委員会終了後、協議の結果、私以外の他の委員全てが「参考人召致」に反対され、結果的に真相は闇の中に葬られました。私としては真相を知ることで、今後の教育委員会委員の選任の判断に資することができると考えます。大変残念です。


またもう一つの質問で、市長に対して富田前教育長に対する評価を伺いました。
事前に私が把握した情報では、昨年8月以降、富田教育長に対して市長が罷免することを幾度も伝えていたとのことです。市長からの答弁は「昨年9月以降であった」とのことでした。



大津市議会議員 藤井哲也拝







▲ページのトップへ