職員不祥事の検証・対策は不十分ではないか?

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。

昨年12月に設置された「職員不祥事防止対策検討委員会」の答申が昨日、市長に提出されました。
しかしその内容はというと、かなりお粗末です。
【参考】「不祥事防止対策検討委員会の答申書」(PDF)


これまで議会で問題指摘されてきたことや、提案されてきた対策が記載されているばかりで、60万円の貴重な税金を使って実施したにしては、正直なところ不十分です。

この委員会は相次ぐ職員不祥事を受けて、市長が徹底的な対策を講じるためにその検証と対策を諮問したものです。
以下の日程で委員会は開催されてきました。


  第1回 12月16日(月)3時間
   ・委員長の互選及び職務代理者の指名
   ・議事の公開、非公開について
   ・不祥事事案の概要説明
   ・今後の委員会の進め方について

  第2回 12月27日(金)1時間30分
   ・不祥事事案の調査、審議について
   ・今後の委員会の進め方について
   ・報告書のあり方について

  第3回 1月14日(火)3時間10分
   ・調査結果の整理、分析及び考察について
   ・報告書の作成について

  第4回 1月27日(月)3時間5分
   ・調査結果の分析及び考察について
   ・報告書の作成について
 
  第5回 2月12日(水)2時間5分
   ・報告書について

  第6回 3月7日(金)1時間30分
   ・報告書について


第三者的に机上の意見を言うだけに終わったという印象を強く受けます。
例えば、答申書の総論では、「法令順守の職員への意識付けのあり方」「法令順守の研修のあり方」について触れていますが、これらはすでに議会で再三、提案がなされてきたものです。


たった数時間の審議で、いったいどこまで「不祥事の根」について議論を深められたのでしょうか。
専門家による検証を導入するのであれば、「不祥事の根」の部分をキチンと分析しなければなりません。今回はそうした視点による検証は残念ながらなされておらず、表面的な検証に終わっている印象を強く受けます。いったいどれだけ現場に足を踏み入れ、職員の声を聞いたうえで答申を作成したのでしょうか。
形式的な検証・対策検討になる懸念は当初より抱いておりましたが、それが現実になったカタチです。
【参考】2013年11月9日ブログ記事

総合的に考えると、不祥事が相次いで、加熱した世論が収まるまでの時間稼ぎに、この委員会が設置されたと私は考えています。 何度も繰り返しになりますが60万円の税金を使って、このお粗末な答申書はないだろうと感じています。


加えて、内部統制の今後の進め方についても資料が配布されました。
これを見て、再び驚愕です。

naibutousei26


なんと!リスクの洗い出しやリスク対応策の決定に、4月から12月までの8か月間をかけるとのことです。
「一体どれだけ時間をかけるんですかーー??」と声高に問いたい。
全くやる気なしですね。本当に。
こんなのはやる気になれば2、3カ月もあれば十分に可能です。
8か月かけるということは、余計にまた税金が必要となるでしょうし、それだけリスクマネジメントの強化が遅れることを意味します。

とりあえず時間を稼ぐという、見せかけのやる気の姿勢と言えます。

こんな亀のようにトロイ取り組みで進めようとする市長やコンプライアンス推進室メンバーは即刻辞めてもらいたいと思います。能力なし、やる気なし。市民はそのような行政を望んでいません。


大津市議会議員 藤井哲也拝









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