自己満足度80%の大津市長。

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。
もう1月も下旬です。毎日を大切に過ごさねばならないと感じます。

先日、越市長が「市長マニフェスト」の達成度を80%と評価していると報道がありました。

今月25日で就任2年となる大津市の越直美市長は16日の会見で、2012年の市長選で掲げたマニフェスト(選挙公約)の進ちょく状況について「約80%の達成度と評価している」と述べ、順調に進んでいると自己評価した。
京都新聞記事より一部引用
※その他、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞産経新聞中日新聞なども報道。


自己評価頂くのはいいのですが、市民感覚と少しズレがあるようです。
違和感を感じていたのは私だけではなく、この記事を見た多くの方からどちらかと言えばネガティブな御意見をたくさん頂きました。

マニフェストの内、すでに80%を達成しているなら、残り2年間でやることはほとんどないように感じましたし、例えば大津市には「行政改革プラン」というものがありますが、年次的に進捗させて言っても2年では50%しか達成できないのにもかかわらず、すでに行政改革については93%できたと言ってのけているのです。


後日(昨日)、担当課である政策調整部の幹部の方が、この件について説明に来られました。
どうやら、「任期4年間の目標に対する達成度」ではなく、「市長2年目の目標に対する達成度」とのことです。


そしてどのような項目を、どのように評価をしたのかも確認しました。
その詳細はPDFデータでダウンロードできるように致しますので、ご興味ある方はご覧くださいませ。
◎を5点、○を3点、△を2点、×を0点とし、施策ごとの重点配分はなく、5点×施策数を分母に、そして評価点の合計を分子にして達成度を測定すると言うものです。

越市長の自己評価によるマニフェスト達成度(2年目の目標に対して)
※30MBほどありますのでご注意下さいませ。



集計したものは以下の通りです。

manifesttasseido26


へ~~。80%も達成しているんだ・・・。
と思いきや、やはりオカシイ問題が山ほど発見できます。


最大の問題は、「目標が改竄(かいざん)されていること」です。


たくさん有りすぎるので一つだけ事例を挙げると、

oldmani26
(平成25年策定の市長マニフェスト ロードマップ)

newmani26
(平成26年1月公表の市長マニフェスト ロードマップ)


字が小さいので申し訳ありませんが、
昨年公表されたロードマップには、「中小企業振興戦略の策定と実行」という項目において、平成24年度に「戦略の策定」をし、平成25年度からは「戦略の実行」をすることになっていますが、この度公表されたものには、平成24年度から平成27年度までの間ずっと「戦略の検討と策定」をすることになっています。

上記ダウンロードして頂けるPDFにおいて、目標が改竄されている項目に「★」をつけさせて頂いているので参考にして頂ければと思います。
「★」をつけさせて頂いた項目は合計49にのぼります。(全139項目の実に35%で目標の改ざんが為されています)


たとえば、一般企業における人事評価で、年初に立てていた目標の達成が難しくなったからと言って、途中で目標を低くして、達成率を高くするようなことが許されるでしょうか。
自分の思い通りに目標を低くし、達成率を高くするのは「やらせ」「粉飾」です。

政治家である市長は、こうした誤魔化しを絶対にやるべきではありません。
市民を職員を欺く、こうした姿勢は倫理的に許されないと私は思います。


「目標達成率100%だったら、批判を浴びるだろう。」
「60%や70%なら世間向けにあまりよくないだろう。」
「大学等で『優』評価に値する80点くらいにしておこうか。」


私は申し訳ありませんが、この80%という数字については、「マニフェスト達成率(進捗率)」ではなく「市長の自己満足度」と捉えたいと思います。


大津市議会議員 藤井哲也拝



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