嘉田知事暴走。。。

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おはようございます。
滋賀県大津市議会議員 藤井哲也 です。

一昨日27日から大津市消防団の年末特別警戒が始まりまして、私も消防団員の一員として初日の27日に、深夜2時まで夜警に勤めました。
幸い何事もなく終ってよかったです。本年も残すところ3日間となりましたが、地域住民が無事に新しい年を迎えられることを心から祈念します。


さて、ニュースを見て驚いたのが、1ヶ月前(11月27日)に結党した 日本未来の党 がその名前を 生活の党 に変えるということです。どこかで聞いたことがあるような、ないような・・・。


日本未来の党は27日、党名を「生活の党」に変え、代表を嘉田由紀子滋賀県知事から森裕子参院議員へと変更することを総務相に届け出た。
「生活の党」は小沢一郎衆院議員ら旧「国民の生活が第一」(現在は国会議員15人)のメンバーで構成される見通しで、嘉田氏と嘉田氏に近い阿部知子衆院議員らは離党することになり、分裂が決まった。嘉田氏らは政治団体として党名を引き継ぐ方向だが、結党1か月にして国会から未来の党の名は消えた。

(以上、読売新聞記事より一部引用


選挙目当てか分かりません。いろいろな党が合併して、御輿に担がれたのが嘉田滋賀県知事。
黒幕は小沢一郎氏というのは、政治に疎くない人ならば誰もが感づいていることでありながら、国民のレベルを錯覚したのか、そのまま国政選挙に突入。
客観的に見ても大幅に議席を減らして惨敗だったのではないかと思います。
ただし、比例代表では342万3915票を獲得(みんなの党は524万5586票)されたこともあり、一定の評価を国民がされたと思います。


しかし、選挙開票日からたった11日後には分党を決定。「日本未来の党」は「生活の党」に改称。
そして更に「生活の党」は小沢氏らの古巣民主党との連携を模索するとのこと。


このようなことが起きてしまえば、一層、政治不信が助長されてしまいます。

以下、12月28日付の京都新聞の社説の一部です。
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(前略)
衆院選に惨敗したとは言え、比例区で342万票を投じた有権者に、こうした事態をどう説明するのか。新党結党と解党を繰り返し、「壊し屋」の異名を持つ小沢氏と同様に、党代表だった嘉田氏の責任は、やはり重い。
(中略)
衆院選を前に小党が乱立し、消えていった中で、また一つ党が分裂する。政党とは一体だれのためにあるのか。選挙を終えた政治家は、いま一度考えてもらいたい。
(後略)

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「未来の党」に投票した人は、民主党に失望しながら、脱原発を同じく掲げる「みんなの党」でもなく敢えて「未来の党」に投票しているわけで、なんらかの投票意思決定メカニズムが働いているはずです。本当に「鉛筆もったら未来の党」の感覚で投票している人はいないと思います。(逆にそんなキャッチコピーで自党に投票を促そうとする党というのは国民をバカにしています)

そうした投票意思決定メカニズムを踏んで未来の党に投票した人が、342万人を超えるにも関わらず、ここまであっさりと短期間に党そのものの体制が変容してしまい、実質的に「未来の党」が消失してしまえば、342万の有権者は一体どのように考えるのでしょうか。
「成田離婚」と当事者は軽く云いますが、こうした言葉の軽さも一票を投じてくれた有権者を愚弄していると思います。
私自身は当然、未来の党には一票を投じていませんが、一有権者として、また政治家としてこの事態を非常に重く見ています。

みんなの党は結党後3年が経過します。
まだまだ自民党、公明党、民主党、共産党らと比べれば、ベンチャー政党です。
しかしベンチャー政党とはいえど、しっかりとした理念と政策提言(アジェンダ)を持って、地に足をつけた活動をしています。
渡辺代表の信念と覚悟の下、参集した覚悟の集団がそれを支えています。

今回の未来の党の消失の顛末がもし、「新しい政党はダメだ」という評価に少しでもつながっているとすれば、本当にこれは許せません。新しい政党であっても志を持って機軸を持ち、活動している政党もあるわけで、いっしょくたにされるのは心外そのものです。


またもう一つ今回の件で懸念があります。滋賀県民の生活に悪影響が生じるのではないかという問題です。

今年度、国道等の整備維持のために国が負担する社会資本整備総合交付金は当初県が想定した額の39%しか内示を得られず、道路新設はおろか、既存道路の補修さえ問題を生じるような事態となったのは記憶に新しいと思います。

【参考】47ニュース記事(平成24年5月9日付、以下冒頭引用)
本年度における滋賀県管理道路の整備に向けた国からの交付金が、県当初予算で見込んだ金額の39%にあたる約33億円にとどまったことが9日、分かった。


何が原因でこのような仕打ちを滋賀県が受けているのかは分かりません。
理由なくして滋賀県だけ突出して義務的に支出が必要な額さえも交付金が出ないというのはありえません。流石にそこまで国も無茶苦茶しないでしょう。(しかも前総務大臣が滋賀選挙区から選出)
しかしながら、その無茶苦茶なことが実際に起きているからには、やはり何らかの理由があると思わざるを得ません。
結果論から言えば、予算編成権を持ち、補助機関を束ねる立場の特別職である知事が、その責を負うのが必然です。

知事は、国政に展開して国に働きかけることこそが滋賀県のためになると言っておられるようですが、キャスチングボードさえ握れない、(所属国会議員0人の)今の日本未来の党であれば、まず相手にされることはないでしょうし、将来の危険な芽を摘み取ろうと自民党政権から露骨な対応もされるかもしれません。

滋賀県民にとり、嘉田知事が国政政党の党首であるメリットは百害あって一利なしの状態です。
何かプラスになることがあれば挙げてもらいたいです。
「脱原発」(別に「卒原発」という呼び方でもいいですが、違いがイマイチ分かりませんのでどちらでもいいです)を訴えて、選挙を戦ったのはいいけど、結局のところ具体的にどのように「脱原発」に至るのかのロードマップの提示もありませんでした。「脱原発」というスローガンだけなら誰でもいうことができます。
※みんなの党はロードマップを開示しています。



この期に及んでは、滋賀県民のことを本気で考えて下さっているならば、国政からは手を引くことを強く望みたいと思います。
また数日前に嘉田知事が言っていた「小沢共同代表を受け入れたら、私の政治生命が終わる。」という言葉が気になります。
国民のため、滋賀県民のため、というよりも自分の政治生命が大事という姿勢が明らかであり、個人的には嘉田知事のことを好きでも嫌いでもありませんが、政治家として見たときに、この人に滋賀県政を任せておいたら、もうダメなのではないかと思うようにもなってきました。

長々と書いてしまいましたが、滋賀県に軸足を置くと明言している以上、その職責をまっとうし滋賀県民のことをのみ考えて行動していただきたいと思います。

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