こんにちは。
滋賀県大津市議　藤井哲也　です。

去る１１月２４日にわが母校の東大津高等学校の総会＆大同窓会が開催され、私も総合司会という大役を仰せつかり、実行委員の一員として運営に携わらせて頂きました。
今回、同窓会会長に新たに２期生の安見さんが就任されたことが決定したり、大同窓会においては１００名を超える方が世代を超えて参加し、「東大津検定」やビンゴゲームなどで交流をしました。
次回は４年後の２０１６年秋に開催予定です。ぜひ東大津高校の校友間でつながりを広げ深めていければと思います。ご参加くださいませ。


（参加者の集合写真）



さて、１週間後の１２月議会開会に向けて、本日 「議会運営委員会（通称：議運）」が開催されました。
いつものことながら、ある一定の所属議員がいる会派でないと委員として参加できないので、今回もオブザーバとして参加です。

議運冒頭、市長から「１２月議会に教育長選任の人事議案は出せない」旨の説明があり、いきなり「暫時休憩」となりました。それから全会派代表者会議が行われ、協議が進められてきましたが、いまだ議運は再開されていません。


なぜこのような事態になっているのかを簡単に説明しますと、

１　１２月２４日に教育委員会委員でもある澤村教育長の任期が終わる。
２　澤村教育長は再任を望まず、市長は違う教育委員会委員を選任しなければならない。
３　市長はこれまで様々な教育委員候補者にあってきたが、適任者がいなかったとのこと。
４　また、「いじめ問題の第三者調査委」の提言が来年１月に持ち越されることから、その提言も参考にしたいとの意向も表明。

というこれまでの経緯がありました。
「適任者がいなかった」のか、「候補者に断られたのか」は、わかりません。ここでは説明を先に進めます。

次に何が問題なのかというと、

１　教育委員会委員は５人いないと違法状態？
　「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第３条に、「教育委員会は、五人の委員をもつて組織する。」という条文があります。
　つまり、教育委員会委員は５人いることを前提とする合議体であり、これまで人選のためにいくらでも時間があったのにも関らず、不作為によって教育委員会委員を選任しないことは市長の怠慢と言っても過言ではなく、重大な責任が市長にはあるのではないかと思われます。
　第３者調査委の提言を待ってから、人選を進めるというのは一目聞いて「なるほど」と思ってしまいがちですが、そもそも法を破ってまですべきことなのかという問題があります。

２　今回は教育長に欠員が出たケースに該当するのか？
　同法第２０条２項には「教育長に事故があるとき、又は教育長が欠けたときは、あらかじめ教育委員会の指定する事務局の職員がその職務を行う。 」という条文があります。
　万一、教育長が欠けたときは、教育委員会事務局職員が職務代行を臨時で行うとするものです。
　ここで問題となるのは、「欠けたとき」という文言で、どのようなケースを想定しているのかといえば、「教育長が辞職し、免職され、又は死亡する等で欠け、後任者が得られない間をいう」という解釈が通常のようです。
　今回のように、わざわざ恣意的に市長が「（教育委員会委員を選任せず）欠員を出す」ケースは、「欠けたとき」と解釈するのはなかなか困難で、それが通るならば、教育委員会委員を改選ごとに選任せず、委員数０にして、教育行政すべてを市長部局が担うということもできることにつながります。　
　教育委員会不要論を一時唱えていた市長は、そうしたことも考えているのかもしれませんが、現行法においてはそれは違法の恐れがきわめて高いと考えられます。

３　そもそも教育長は教育委員会委員の中から互選するものでは？
　同法第１６条２項には「教育長は、第六条の規定にかかわらず、当該教育委員会の委員（委員長を除く。）である者のうちから、教育委員会が任命する。 」とあります。
　つまり、教育長は教育委員会委員の中から、互選されることになっています。
　しかしながら、現在話になっているのは、「第三者調査委」の提言を待ってから、市長が教育長になるべき教育委員会委員を選任するというものです。
　形式上でも、教育委員会委員内の互選というステップが現在の地方教育行政の独立性という観点から、必要となりますが、それを無視しようとしていることです。


これら問題点があるように思います。
臨時的に教育長の職務代理者を教育部長がするのは、いいようにも思いますが、あくまで一時的だと思います。
市長には、来年度予算編成や、新年度を迎えるにあたって重要なこの時期に教育行政が停滞しないよう、そして市内の生徒・児童、保護者に迷惑がかからないよう、教育委員会委員の選任時期を明示してもらいたいと思います。
きわめて異例で、他に類を見ないケースが、この大津市で起きようとしており、恥ずかしい限りです。
正直なところ残念です。