岸和田市への人事制度に関する行政視察。

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こんにちは。
滋賀県の大津市議会議員 藤井哲也 です。

先週は行政視察(他市の先行事例等についての訪問)をたくさんしました。
私の強みは約10年間 関わってきた 若者の雇用問題 であり、約9年間 関わってきた 企業経営経験に基づく総務、財務、経営戦略並びに産業政策 であり、また約7年間 関わってきた モチベーション論・人事制度 であるとの自己認識の下、そうした強みを生かす議員活動をしていこうとまずは思っています。

そうした中で、経済成長戦略と人事制度 について最近は特に力を入れているつもりです。
6日(月) 豊田市役所へ職員人事制度についての視察
7日(火) 東京の国立情報学研究所へネットコモンズについての視察
8日(水) 高槻市役所へのバリアフリー政策と経済効果との関係に関する視察
9日(木) 大津市役所の職員人事制度の現況について確認
10日(金) 岸和田市役所への職員人事制度についての視察です。


金曜日は上記のとおり、大阪の泉州にある 岸和田市 へ訪問して参りました。
岸和田市は、以前から非常に勉強させて頂いています、同志社大学政策学部教授の 太田肇先生の著書「公務員改革」にその人事制度がご紹介されていたことがあり、岸和田市のホームページからもその充実ぶりを見ていました。

先に訪問しました、豊田市さんとは確かに全然違う方向の人事制度でありました。
仰っておられた中で印象的だったのは、「建前の人事制度であれば、岸和田のものはすぐに見透かしてしまい、やる気をなくしてしまう。血の通ったホンマ物の人事制度にしなければならない」というものです。

人事評価制度はきっちりと導入されていました。Sランクから5段階で評価する制度です。
特徴を言えば、人材育成ときっちりと人事評価制度(&目標管理制度)を連動している点です。
取り入れている評価要素は、「コンピテンシー」と呼ばれるもので、日本語に訳せば、行動特性と言われますが、より分かりにくいので、簡単に説明しますと、「能力」のなかでいろいろな環境の中で、「実際に発揮している能力」といえます。
つまり、持っていても使わない、使えない能力というのは意味がないもので、そうした持っている能力や知識の中で、ストレスを受けながらも性格も関係しながら、実際の行動の中であらわせるものこそ評価すべきという考え方です。
コンピテンシーは1970年代に、米国の軍人採用の際に導入されたもので、結構 正確にその人の能力を把握できるものですが、その測定(評価)は難易度は高いと言えます。
日々の行動をきちんとチェックしていかなければならないのですが、岸和田市さんでは、上司が部下の日々の行動で気になるところをメモに記載されていく仕組みを入れておられます。

そうしたコンピテンシーを一般職員を中心に評価し、管理職は市の総合計画やマニフェストからおろしてきた、各部門ごとの業績目標に対する評価を導入しています。(課長はマネジメントサポート=部長の補佐)

あわせて、豊田市さんでは導入していた処遇(給料や任用など)への反映はしていないとのことです。
※期末勤勉手当(ボーナス)には反映しています。


いろいろと聞いてきましたので、それはレポートにまとめたいと思いますが、これは実際に訪問させていただき、感じて、聞いてしないとわかりにくいのですが、この人事制度が人材育成にリンクし、そしてそうした制度全体が市民への質の高いサービスにつながっていると感じました。
大津市の総務部職員課の方に聞きましたところ、大津市ではどちらかといえば岸和田市の人事制度(岸和田方式といわれます)を参考に、現在、人事制度を再構築しているということです。
当然、いいところはたくさんありますが、豊田市さんや草津市さんの人事制度にもいいところがたくさんあります。私なりに次の議会が終われば、市への提言書を作成して提出しようと考えています。)

以上、報告です。








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