副市長に玉井義文氏が選任される

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 大津市議会2月通常会議が終わり早くも1週間。
 明日は1日限りの特別議会が開かれます。この特別会議を以って、国土交通省から来ていた井村副市長が任期途中で、舩見教育長が任期満了で退任されます。
 このことから2月通常会議の最終日に副市長人事案と、教育委員人事案が示され、新しい副市長には都市計画畑の玉井義文氏が、新たな教育委員には桶谷氏と八田氏が選任されることになりました。




 今回の副市長人事案に関して、最終日に登壇討論(発言)をしましたので、その文面を以下に掲載します。玉井氏には市長には媚びず部下には驕らず、トップマネジメントとして矜持を持ち今後の市政運営に務めてもらいたいと思います。


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 議案第67号「副市長の選任について」に関し、討論をいたします。

 新たに副市長に選任しようとする玉井氏に対しては、まちづくりや都市政策に関する識見を有しているとする評価も多く、私も玉井氏の今後の活躍に期待したいと考えています。
 しかしながら、本議案が議会運営委員会で示されてからこの一週間、玉井氏のこれまでの組織マネジメントのあり方を問題視するメールを多数頂きました。

 そこで私の下へ届けられた多数の意見を踏まえ、市長及び玉井氏に対して僭越ながら、以下、本市における組織マネジメントのあり方に関して意見を述べ、賛成討論としたいと思います。

 今から約7年前。2011年末。大津市長選挙を目前に控え、現在の越市長がお会いしたいということで、ここにいる谷議員、山本議員、それに元議員の宮尾氏、そして私の四人と面会の場を持ちました。
 いくつかの課題について議論している中で、幹部職員人事についても意見交換をしたことを覚えています。私からは幹部職員の人選が組織風土の形成において非常に重要であり、イエスマンばかりではなくトップに対してしっかり提言できる人物を配置することが必要ではないかと問うたところ、当時の越さんはその通りだと述べていました。
 いま、その言葉を振り返ったときに、かなり寒々しい光景が広がっているように私には感じられます。
 
 経営学者であるヘンリー・ミンツバーグ氏は、組織マネジメントの成功は、「アート」「クラフト」「サイエンス」が揃ったときに生まれると述べています。「アート」は直観、「クラフト」は経験、「サイエンス」は分析のシンボルです。どれかに偏ってもいけないと言います。私もそう思います。
 私なりに現在の大津市の状況を評価すると、「アート」に偏りすぎているような気がしています。つまり、市長ひとりの感性に基づいた施策推進です。しかし、市長と言えど全ての判断が正しいわけではありません。多角的な視野から物事を評価しなければ、よりよい組織マネジメントの姿にはなり得ないのだと思います。
 
 副市長は、筆頭部長や上級部長ではありません。ましてやイベントへの代理出席の使い走りではありません。市長と共にトップマジメントの一角を担い、市長が足りない部分を補い、アート、クラフト、サイエンスを融合させていく責任があると考えます。
 現在、鷲見副市長、井村副市長は、こうしたトップマネジメントに求められる役割を十分に担えていないと私は考えていますし、それは多くの市職員が内心感じていることだと思います。
 新たな副市長には、市長の単なる代理出席者ではなく、市長に決して媚びることなくトップマネジメントの一角を担い、必要があれば市長に対しても厳しい姿勢で提言し、均衡ある大津市役所の組織マネジメントを形成することを期待します。
 
 また越市長には、自身を過信せず、柔軟な姿勢で人の話を聞き、少なくとも議会の同意を得て自ら選んだ副市長とは謙虚な姿勢で臨まなければなりません。これまで茂呂氏、故・冨田氏など、自らが選んだ特別職と仲たがいしてきましたが、客観的に見てどちらかと言えば市長に非があったように私は考えています。どんな時でもトップが最後は責任を負わねばならないのです。そうした点からも市長自身が常に内省的であるべきだと私は考えています。

 また自分に対してモノ言う職員を実質的に左遷してきましたが、そうした姿勢も改めなければなりません。少なくとも左遷と見てすぐわかるような人事は、大変見苦しいばかりか、大津市にとっても損失です。能力が高い職員ほど、問題によく気づきます。忠言してきた職員を飛ばして、どのような得があるのでしょうか?市長は耳障りな話を聞かずに、自分のやりたいように物事を動かせるようになるのかもしれませんが、それでは決して、大津市は総合的に良くなっていきません。

 昨日深夜にも支所で働く嘱託職員さんとみられる方から悲痛なメールを頂戴しました。働く人がやりがいを持ってイキイキと仕事ができてこそ、よりよい行政サービスの提供や企画立案が行えると思うのですが、いまの組織マネジメントのあり方では、しわよせは組織内の弱者にきているようです。そうした声はトップマネジメントには届いていますでしょうか。

 議員、職員、市民が副市長のその仕事ぶりを見ています。大変難しい市長に仕えることになりますが、議会が同意して選任されることを踏まえ、両副市長が大津市の将来にとって、よりよい仕事をされていくことを願い、議案賛成の討論とします。

( 以 上 )



フジイテツヤ
 




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