政治家(候補者)の見分け方・見抜き方③

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 現場で新卒採用に関わっていて難しいのは、学生はまだ殆どビジネスで成果も残していないし、動機や想いも流動段階だということです。そのため新卒採用ではその人物が持つその時点でのポテンシャル(可能性)をより重視することになります。

 
【3】成長のポテンシャルがあるか? 

 「志」「想い」は政治家(候補者)のMUST条件であり、「能力」「資質」はWANT条件だと思います。
 しかしWANT条件の「能力」「資質」は、若い政治家・候補者や、政治行政に関わったことが少ない人、仕事経験自体それほどない人にとっては評価のしようがありません。とりあえず今は経験ないけど、若いから入れとこかというのでも良いのかもしれませんが、若い候補者が多くいる場合、「ポテンシャル」があるかどうかをWANT条件として判断基準にすべきだと思います。

 「ポテンシャル」というのも結構あいまいなもので、どう判断すればいいのか迷うところです。そこで、人はどの様に成長するのか、学習モデルから考えると意外にすんなり判断することができると私は思っています。

 つまり、クリティカルシンキング(批判的思考力)と、探究心・向上心があるかという2点を観るだけです。



 クリティカルシンキングとか、探究心とか、難しい。
 そうなんですが、具体的には新卒採用とかでは面接だけではなくグループワークやグループディスカッションを行うことが増えています。それはなぜそうするのかと言うと、協調性やリーダーシップを視ることも勿論なのですが、それと同様・それ以上に、応募者がどのような思考スキルを持っているかを視るためです。

 よくあるのがケース事例を用いて、「この課題を解決するために、どのように取り組みますか?」というグループワーク。

 まず現状とあるべき姿を的確につかみ、そのギャップを測ることが必要です。これがクリティカルシンキング。そして、そのギャップを埋めるためにどのような方策や取り組みが必要か、そしてどのように自分自身は取り組むのか。これもクリティカルシンキング。そして不足する部分に対して実際にどう勉強しようとするのか、どのように動こうとするのかが向上心や探究心です。

 実は小中学生を対象に行われている「全国学力・学習状況調査」においても、「学力」に目が行きがちですが、より注目すべきは「学習状況」です。どのような学習環境・学習意欲・学習スキルを持っているのかが重要で、これが結果的に学力につながります。(もちろん教える人のスキルも重要になってくると思います)
 
 本人がどのように問題を捉えるか、そしてどのように自分自身、努力しようとするのかは、ポテンシャルを測るのに良い視点だと思います。

 ひるがえって政治家(候補者)を見分けるとき、見定めるときにはどうすればいいのか?と言えば、上に書いた新卒のケースのように、実際に問題を出して、どのように考えているのか、そしてどのように解決しようとし、自分はどのように努力しようとするのかを知ることだと思います。

 例えば市民センター機能等あり方検討が問題になっていますが、これについてどのように考えているのかを政治家(候補者)に聞いて、どのような認識でどのような課題があると考えているのかを知り(クリティカルシンキング力を知る)、それに対してその人物はどのように取り組もうとしているのかを知る(向上心、探究心)ことだと思います。

 単に「市民の皆さんの意見を聴いて、それを行政に伝えます」ではなく、「○○のような課題があるから、△△市の事例を調べて大津市にも反映・提言できることがないか考える」など、自分自身の行動にどのように落とし込んで考えているのかがポイントだと思います。
 しっかり聞くなんていうのは、当たり前で、それを評価するというのもおかしなものです。
 そうではなくて、その人物がどのように問題を捉えていて、それを解決するための具体的な解決アプローチをどのようにとろうとするのかが重要です。
 そのアプローチが正しいか、正しくないかは、特段問題ではありません。そのような思考が出来る事が重要であり、そのような思考ができる人は、自分自身の誤りを的確にクリティカルシンキングで批判的に内省し、次の行動につなげていくことができます。

 一度、聞いてみてください。
 「重点政策に○○って書いてあるけど、あなたはどうしたらいいと思うの?」、「あなたは、その問題に向けてどんな風に動きたいの?」と。
 
 これもブログやSNSで既にその政治家(候補者)が述べていればいいのですが、ほとんどの人がそんな事を書いていません。駅立ちや辻立ちしている人がいれば聞くのも一つですし、メールで問い合わせてみるのも一つかもしれません。



フジイテツヤ
 








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