議員活動2期目の振り返り⑥

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 2016年5月に掲げた3年間の「重要政策」について5回に亘って振り返ってきました。
 とりあえず此の6回目の記事が最終になりますが、議員任期満了となる4月30日までには、別に8年間の総括をまとめたいと考えています。


16.湖西地方及び北部地域の生活環境の拡充と相対的地位の向上

湖西において特に大きな問題は、北陸新幹線の敦賀以南ルートの延伸に伴うJR湖西線の並行在来線化です。もし並行在来線となり第三セクター運営となれば、湖西地方の交通利便性は著しく損なわれ、地域の衰退が進むことが考えられます。
またびわ湖サイエンスパークへの企業誘致、競走馬育成施設などによる地域振興は図られたものの、その後の地域振興策の検討が進んでおらず、特に市北部地域の悲願ともいえる「大津湖西台」の事業用地の開発は大変重要な問題です。
これら問題のみならず、様々な地域課題が湖西や市北部地域にあります。地域の学区自治連合会や自治会、地域住民の皆様との意見交換を通じて、細やかに問題を解決し、要望を実現すべく対応していくとともに、湖西や市北部地域の相対的地位を向上し、地域活性の一端を担っていきたいと思います。

(自己評価)
 2016年に3年間の政策アジェンダを掲げた時、琵琶湖西岸を走るJR湖西線が、北陸新幹線の並行在来線と看做されて将来的に第三セクター化されるという報道が続きました。報道が相次ぐや、大津市議会、高島市議会、そして滋賀県知事、大津市長、高島市長が同一戦線を張り、国会議員も通じて、JRや国に対して「第三セクター化反対」、「そもそも湖西線は並行在来線ではない」という主張を行ってきました。奏功しているのか分かりませんが、現在、議論は下火になっており、国やJRなどにおいて再度検討がされているとみられます。引き続いて、慎重なモニタリングが必要になってくると考えています。
 また「大津湖西台」に関しては、行政の動きが完全に膠着状態に陥っています。何度も何度も議会では取り上げてきましたが、市長はどうやら後ろ向きなのでしょうか?用地所有者の大林組との交渉期限間近になっても、ほとんど動きが見られない状況になっています。この問題は正直なところ市長の考え方ひとつで決まります。投資以上の経済効果を得に行くか、又は投資以上の経済効果を見込めないと考え退くかという二者択一です。私自身は、この地域のポテンシャルや世界の経済状況・技術革新を見ていると絶対に開発は上手くいくと思っています。


17.文化芸術、スポーツの振興による市民の余暇機会の充実

幸福実感を高めるためには、余暇時間(可処分時間)の充実も欠かせません。
恒例となってきた音楽祭典「ラ・フォル・ジュルネ」や、無形文化財に指定された大津祭り、大津三大祭の「山王祭」や「船幸祭」の他、堅田の湖族祭り、真野の鯉のぼり祭りなどにより多くの方が参加し文化芸術に触れること、また滋賀国体や東京五輪に向けたスポーツ気運の高まりに乗り、スポーツ振興に取り組むことは従来からなされてきたことですが、意識してこれからも取り組む必要があります。
また日常的に休暇をリフレッシュした気持ちで楽しく過ごすことができる環境も重要で、行政府による公共施設の整備や、地域住民の主体的な催しについて行政府の後押しがなされるように議員活動として取り組んでいきたいと考えています。

(自己評価)
 この重点政策に関する振り返りはなかなか難しいですが、ひとつには大津市がホームタウンとなっているプロバスケットチーム「滋賀レイクスターズ」に対する支援や、かねてから役員を務めさせて頂いてきた滋賀県ドラゴンボート協会が主体的に動いて実現した、滋賀国体やワールドマスターズゲームの大津市での開催に関して尽力してきました。このほか、地域行事になりますが「ふれあい鯉のぼり祭り真野」などのまちおこしイベントについても中心的な役割をはたしてきて、一昨年は20周年記念事業を無事に行うことができ、地域活性化や知名度アップにも微力ながら繋げられたのではないかと考えています。
 また来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公である明智光秀は大津市にゆかりが深い人物ですが、プロモーション活動についても行政に促してきました。
 文化芸術やスポーツ振興に関して、人の幸福感に大きな影響を与える施策だと思いますので、これからも様々な取り組みをしていくことが求められているように思います。


18.公営による低廉で安定したガスや水道供給の推進

低廉で安定したガス及び水道を供給していくためには、大胆な経営合理化と時代に合わせた柔軟な発想の転換が求められます。現在の市公営企業管理者を先頭に企業局の体質は変わってきており、経営合理化や柔軟な発想による企画立案が進められていると評価しています。
ただ、結果的に安易に市民負担(料金値上げ)を高める姿勢も垣間見られることから、まずやるべきこと(経営合理化)があることを認識し、企業局における人事制度の見直しや、コスト削減を目指していきたいと思います。

(自己評価)
 結論から言えば、ガス事業は公営から民営に移ることになりました。低廉で安定したガスや水道供給の推進を求めてきた立場からすると、民営に移ることによってそれが実現できるのであれば良しとしたいところです。が、実際に議案審議等を通じて、私なりには理解できないことが多くありました。そのため、官民連携型の進め方はまだ許容できるにしても、果たして本当に大津市民の負担は高まらないのか確信を持てなかったので、民営化議案には反対をしました。
 この結論が出るのは5年、10年先、もしくは20年先だと思います。その頃にはこの民営化に関わった責任ある立場にある人は、第一線を引いていると思います。しかし私自身はまだ20年後でも60歳。この判断が正しかったのかは見届ける事ができると考えています。


19.市民病院の改革による利用者や市民満足度の向上

独立行政法人化によって、議会は経営方針の承認など、関与できる範囲が狭くなりますが、経常的な財源繰入が当面必要なことから、市民病院の必要性や意義も考えながら、地域医療の充実に向けて、引き続き利用者の方や市民の皆様の意見を聞きながら、改善に向けた提案を行っていきます。


(自己評価)
 大津市民病院が独立行政法人化されたのは、2018年度からでした。アジェンダを掲げた際にも大凡、独立行政法人化の流れはできていましたが、実際に独法化されてからの現在の状況をみると、想定していたような成果は出せていないように感じています。もともと計画では単年度収支赤字は早々に解消する方向に向かうということでありましたが、独法化前とあまり変わらないように思います。
 それもそのはずで、独法化しても運営母体が変わっただけであまり大きな変化はなかったことからみても当然のことかもしれません。しかしながら、地域の医療を支えるためには、市民病院のような中核的な医療機関の必要性・意義は十分に理解されるべきで、そのための経常的な財源繰入は致し方ない部分もあります。市長はあまりにも短期的に物事を視すぎているようで、財源繰入にひどく慎重になっているそうですが、少し短絡的すぎなような気がします。
 それよりも独法化や経営合理化に向けて大津市が雇っていた高額なコンサルタント(1日20万円!?)の人は、その成果を出せたのでしょうか!?少しずつでもいいので、収支改善、品質向上につなげていってほしいと切に願っています。
 



フジイテツヤ






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