【一般質問2018.9議会⑦】伊香立中学校敷地内排水について

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 市西北部では「びわこサイエンスパーク」に多くの先端科学企業が立地し、新たな価値創造の拠点となるとともに、地域での新規雇用の場となっています。これに続き、競走馬育成施設が現在、造成中で、あと5、6年以内にはオープンされる見通しとなっています。

 その造成工事が進められる途中、隣接敷地の伊香立中学校から雨水等の排水が、事業者側敷地に流されていることが昨年判明したことから、協議が進められ、結果として、事業者が造る貯水池に中学校排水が流されることになりました。

 一方、この競走馬育成施設の造成にあっては、濁水が大雨時に真野川、世渡川に流出し、河川が真茶色になることが、ここ数年起きています。真野学区自治連合会や周辺自治会をはじめ、地域の農業団体などが、大津市や事業者に対して何度も濁水対策を講じるように要望を出していますが、抜本的な解決には至っていません。私自身も、こうした住民の声を聞かせて頂き、これまでにも事業者と住民との間に立って説明会などの場をセッティングさせて頂いてきました。
 今回、中学校排水が事業者側貯水池に流されることになり、行政と事業者との関係性に変化が生じる可能性があり、地域住民の生活環境や経済活動に影響を及ぼす恐れがあることから、この問題を取り上げることにしました。

 ➡ 大津市行政から提供された説明資料(オモテ面ウラ面


(周辺地図・排水の流れ)


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Q 藤井
 補正予算議案として提出されています伊香立中学校の敷地排水処理に係る費用負担についてであります。
 本件は、伊香立中学校から1976年以来、敷地排水を隣接民間民有地に流出してきたことが昨年4月に確認されてから、チャンピオンヒルズ土地区画整理事業の施工事業者である株式会社ニッシンとの間で協議が行われてきたものであり、その協議の結果、事業者が設置するチャンピオンヒルズ土地区画整理事業区域内の排水施設の工事費用の一部を本市が負担することで、今後継続的に当該排水施設を利用して敷地排水を行おうとするものであります。ただし、当該区域から瀬戸川、真野川に濁水が流出し、真野学区自治連合会をはじめ地域住民から行政に対しても改善に向けた要望が本年度も継続的になされています。つきましては、本市が行おうとする敷地排水処理によって世渡川及び真野川への影響が出ないことを確認するとともに、今後排水施設の維持管理経費や借地料が発生しない条件を付すことによって、かえって行政と事業主との関係に変化が生じ、市西北部地域における生活環境の充実や地域環境の保全、活用の阻害要因になることは避けなければなりませんが、本市見解を伺います。

A 舩見順 教育長
 御質問にお答えいたします。伊香立中学校の敷地排水処理に係る費用負担についてでありますが、伊香立中学校の排水については、グラウンドの雨水等であり、従来から世渡川へ流れておりますことから、今回の伊香立チャンピオンヒルズ土地区画整理事業の区域へ流す水質及び流出量はこれまでと変わりありません。
 今後、顧問弁護士とも相談し、法的な問題や行政と事業主との関係に変化が生じないよう、排水施設の維持管理、協定内容の承継などを盛り込んだ協定書を締結してまいります。
 以上、私からの答弁といたします。

Q 藤井
 再質問です。伊香立中学校敷地排水処理に係る費用負担についてでありますけれども、今の御答弁でありましたら、影響が出ないとは言い切れないんでしょうかね。排水量は変わりないということなんですけれども、現時点で出ていて、真野川であったりとか世渡川が大変濁って地域の住民が困っているという状況にありますので、それであれば問題が引き続き起こる可能性があるんじゃないかなと考えましたので、議案に関することでありますので、詳しくお聞かせいただきたいと思います。

A 舩見順 教育長
 再度の御質問についてお答えいたします。伊香立中学校の排水が現在も瀬戸川に流出をしております。そのことで、現在も生じている河川についてのそういった濁水等の影響がないのかということでございますけれども、基本的に今回のチャンピオンヒルズの土地区画整理区域プラス伊香立中学校の排水につきましては、もともとの瀬田川の流域を変更するものでもございません。今現在生じている濁水等について、原因が伊香立中学校の排水にあるとも考えておりませんので、したがいまして今回の伊香立中学校の、もともと民有地を通って瀬戸川に排出をされていた水が伊香立のチャンピオンヒルズの土地区画整理事業内の排水施設を通って、一旦調整池にためられて、そこから排出されるということにつきましては、基本的には土地区画整理事業としての許認可の中できちっと精査をされているというふうに考えておりますので、影響はないというふうに考えております。以上でございます。

 * * *

 この問題については、後日、議案審議を行う教育・厚生常任委員会に、大津市と事業者との間に締結予定の「協定書案」と「覚書案」が提示され、その内容を精査したうえで、ある程度、対策が講じられると考えたため、議案自体は賛成いたしました。
 
 ➡ 「協定書案及び覚書案」PDFファイル


 議案採決に先立って行った討論は以下の通りです。

【討論】
 「伊香立中学校排水施設整備事業費(排水施設使用に伴う費用負担)」の来年度までの債務負担行為5104万8千円について。本会議一般質問でも取り上げたように、真野川や世渡川への水質環境に与える影響について、真野学区自治連合会や農業、漁業関係者を中心に懸念されているところである。この間、本市教育委員会にあっては、真野学区自治連合会に一定の理解を得るため当該事案を説明するなどしてこられたが、改めて予算常任委員会 教育厚生分科会に示された本市行政と事業者との間に交わされる協定書案を確認したところ、真野川及び世渡川の水質環境に与える懸念に対して、行政も関与して必要な対策が講じられるものと理解したところである。本市行政には、くれぐれも本件議決によって地域住民の生活環境や経済活動への悪影響や、地域内での摩擦が生じることがないように、適切な対応を強く求める。


フジイテツヤ
 







 

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