2月議会・一般質問②「葛川地域の諸課題について」

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 2項目めもローカルネタを取り上げました。
 葛川は大津市行政だけではなく、市民の皆様に状況を共有させていただき、一緒に課題解決に向けて取り組めればと勝手ながら思っています。


【質疑応答】
Q 藤井
 2項目めは、分割質問方式にで葛川地域における諸課題を取り上げます。
 地域存亡の危機にあります葛川地域の振興対策の必要性は、これまで本会議一般質問で何度も共有をさせていただいてきたところであります。地域が要望してきました光回線によります高速通信網の整備については、現在国が2020年にサービス開始を予定しています第5世代、5Gと言われます移動通信システムの導入を待って、情報通信基盤の環境改善が図られる兆しが見えてきていることから、今後も住民に寄り添いながらも動向を見守りたいと考えております。
 一方、せっかくそうした環境が整備されたとしましても、十分に生かすことができる振興策や担い手が育成されていなければ意味がありません。近い将来、優れた自然環境、歴史文化、芸術性をベースに、全国から注目される稼ぐ地域に葛川が変わっていくためには、あと一歩の支援の必要性があると考えることから、目下地域で課題となっている課題に関しまして、以下質問を行います。



 まず、現在葛川学区では地域振興計画の策定に向けて住民アンケートを実施し、将来構想をまさに検討中のところであります。まちづくりの主体は地域住民でありますが、地域住民の自助努力のみによって地域振興を担うには、いささか高齢化が進み過ぎ、また人口も減り過ぎたように考えられます。現状の葛川地域の振興には、アウトリーチ型のやさしい公的支援、そして行政だけではなく、大津市民包括型の支援が求められているように考えます。
 本市行政としましても、葛川学区自治連合会からの相談や協議要請に前向きな姿勢を示していると認識しています。しかしながら、地元学区としては、集まった意見をどのように形にしていくのかなど、地域振興の進め方に戸惑いがあるのではないかと思料しております。サポートのあり方としましては、例えば「広報おおつ」で葛川特集を組むなどして、その取材活動のプロセスの中で住民の思いの見える化をサポートできるならば一石二鳥であるでしょうし、でき上がった広報物を通じて市内での移住や交流促進が図られていくのであれば、大きな可能性を秘めた一歩になると考えますが、本市行政の葛川地域に対する支援の考え方についてお伺いいたします。

 2点目は、次年度予算案に計上されています葛川地区における自動運転の実証実験であります。
 葛川地区では、自動実証運行を行う上での課題は、1に冬季の雪であり、第2に長いトンネルであり、第3に国道367号の交通安全性だと私は考えております。将来的にそうした課題を実証実験により一つずつクリアにしていくことで、葛川の新たな交通輸送サービスの実現につながるホップ・ステップ・ジャンプのホップであるならば、国の支援も得やすくなるでありましょうし、葛川にとっても大いに評価でき、将来に希望を持てるものになると考えます。
 そこで、今回行おうとする自動運転実証実験はどのようなものであるのかをお伺いいたします。

 3点目は、葛川市民センターから北へ車で数分のところにある本市公園緑地課が所管する梅の木休憩所公衆トイレの管理についてであります。
 この梅の木という地点は、比良連山登山客などで夏場は大変にぎわいます。その登山客や国道367号利用者が梅の木休憩所公衆トイレを利用することになりますが、登山客が急増している昨今、利用が重なったときにし尿があふれるなど、衛生面で大きな問題だと地域では捉えられています。もちろん緊急時にはし尿くみ取りが民間委託事業者によってなされるわけでありますが、搬入先の北部衛生プラントは原則休日は閉鎖されていることから、当該民間委託業者は運搬車の管理において大変な苦慮をされているところと聞き及びます。学区自治連合会並びに単位自治会からも改善要望が出されており、私からも昨年秋に行政へお伝えさせていただきましたが、学区自治連への本市回答は、対策については地域の皆様と協議を進めてまいるとのことでありました。
 そこで、どのような改善を図ろうとするのか、見解をお伺いいたします。


A 執行部(中野博之政策調整部長) 
 葛川地域への課題についてのうちの葛川への支援についてですが、まちづくりの主体は地域にお住まいされる市民の皆様であることを基本として、これまで各種の学区要望等への対応も含め、葛川学区自治連合会からの相談や協議の御要望に丁寧な対応をさせてきていただいているものと考えております。
 御質問にありますサポートのあり方として、例えば「広報おおつ」を媒体として活用し、葛川に係る記事を掲載するなどして地域住民の皆様の声もお届けするような取り組みについては、地域住民の方々とも協議をさせていただき、どのような対応がとれるかも含めて検討を進めさせていただきます。

A 執行部(玉井義文未来まちづくり部長)より 
 2点目の自動運転実証実験についてでありますが、今年度国土交通省の中山間地域における道の駅等を拠点とした自動運転サービス実証実験に応募し、ビジネスモデルのさらなる具体化に向けたフィージビリティースタディー(机上検討)を行う箇所に選定されました。
 現在、国土交通省と連携し、葛川地域と道の駅妹子の郷を結ぶルートにおける計画の具体化に向けた検討を進めているところであります。それを踏まえまして、平成30年度葛川地域での自動運転実証実験経費を予算計上したものであります。また、地域住民との情報共有と意見交換を目的として、葛川学区自治連合会と地域公共交通のあり方に関する協議会の立ち上げ準備を進めています。あわせて、自動運転技術についての研究を進めるため、関係事業者への聞き取りを開始したところであります。そうした取り組みを進めることにより、自動運転技術を生かした地域住民の移動手段の確保や葛川地域振興策の一つとなるよう努めてまいります。

 3点目の梅の木休憩所公衆トイレの管理についてでありますが、現状のトイレの構造は水洗式であり、くみ取り式タンクとなっております。このトイレは、夏休み期間中の登山者などの利用増大によって汚水量が増加したため、くみ取り回数を増やすなどの対策を行ってきましたが、タンクのマンホールからし尿があふれ、トイレの使用停止が数回発生しました。このため、夏場のピーク時の使用数データをもとに改善策を検討した結果、使用水量が多い水洗式から、使用水量の少ない簡易水洗式のトイレに変更し、適正に管理をすることでこの問題を解決することができると考えています。
 現在、簡易水洗式への改修工事を行っているところであり、トイレの使用開始は、登山者などの利用の多いゴールデンウイーク前の4月下旬を予定しております。
 以上、私からの答弁といたします。


【再質問】
Q 藤井
 自動運転実証実験についてであります。ぜひ私としましては進めていただきたい事業ではあります。さらに、部長からもおっしゃっていただきましたとおり、葛川の振興につながるという観点からも大変重要なものであるというふうに考えてはいるんですけれども、ただ客観的に考えまして、葛川と妹子の郷を結ぶのが結構高いハードルであるというふうに考えていまして、実際には自動実証実験がどのように葛川の公共交通の改善につながるのか、また振興につながるのかというのはなかなか、今回の実証実験が振興にどのようにつながるのかが見えにくいと言えます。
 ですので、職員の方とかが入っていただいて、いろんなことで協議していただくと思うんですけれども、どのような取り組みを地域の人と一緒にされていこうとするのかについて、もう少し詳しくお聞かせいただきたいと考えております。
 
【再答弁】
A 執行部(玉井義文未来まちづくり部長)より
 再度の御質問についてお答えいたします。
 実証実験につきましてどのような取り組みをされるのかについてでありますが、まず国と今現在連携して検討を進めておりますフィジービリティースタディー(机上検討)というのは、葛川細川から道の駅妹子の郷までの約20km区間を対象に今検討していただいております。その主な内容というのは、葛川の現状、さらにはいろいろな現状の把握と課題の整理、そうしたことで、今3回の勉強会を予定されておりまして、3月の下旬にも第3回目の勉強会が開催される予定となっております。
 今回予算計上させていただいております実証実験につきましては、その葛川の細川から花折トンネルまでの距離が約12㎞あるんですが、そのうちの一定区間を対象にして実証実験をしたいと、そのように考えております。
 今回のレベルなんですが、レベル2からレベル3、レベル2というのが、運転者が乗って、システム自体は補助操作をするという内容になるんですが、レベル3は、一応システムを全て任せて、ただ緊急時には対応できるように人が乗るという、そういうレベルなんですが、その2もしくは3、できれば3を目標に実証運行させていただきたいと。当然この件につきましては、議員御質問にもありました雪対策とか長いトンネルとか、あと国道367号の安全対策というのもありますんで、そういった課題も当然その実証運転の中では、こういったことも視野に入れた実証の実験をさせていただきたいと。それと、当然葛川学区の自治連合会の地域の方々とのいろんな意見とか御協力もいただきながらこの実験をしていきたいと、そのように考えております。
 以上、私からの答弁といたします。




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