TPP をめぐる考え。

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こんばんは!
大津市の市議会議員をしています、藤井哲也(みんなの党) です。


今次議会では、「TPP交渉への参加中止を求める意見書」というものが提出されています。
市議会議員は市民の代表という立場で、国の事柄については国会議員に任せるのが筋と思いますが、TPPは地域の農業や産業にも関係してきますので、TPPをめぐる事柄について記載します。

今回の意見書には反対をしたいと考えています。


以下、予定している反対討論の文案を記載します。

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TPP、つまり 環太平洋戦略的経済連携協定 の事前交渉参加、またはTPPそのものへの参加は、国論を二分する懸案といえます。この協定は 加盟国の間で工業品、農業品を含む全品目の関税を撤廃し、政府調達、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどにおけるすべての非関税障壁を撤廃し自由化することを目指している 地域ブロック経済協定といえます。

2010年からはアメリカが交渉を主導するようになりました。参加することで貿易赤字が拡大するため、デメリットが多いにも関わらずです。これは東南アジア諸国が対中国貿易を拡大させ、東南アジア並びに南シナ海から太平洋における中国のプレゼンスが高まることをアメリカが懸念したことが主要因でありました。つまり、TPPとは経済協定でありながら、日本を含む東南アジアの安全保障体制の枠組みという側面も持っていると考えています。

東南アジアの平和を希求するためには、この地域のおけるパワーの均衡が非常に重要であり、この均衡が破れることによって被る日本の損害は想定できないほど甚大なものとなると考えます。

また、TPP参加によって経済面では、日本が得意とする工業製品の輸出が増大することも予想されています。
反面、農業へ与える経済的ダメージが大きいとされています。私自身も小さな畑を地元の方から貸していただき、ダイコンやハクサイを収穫したばかりでありますが、そうした方々の声もよく聞くところです。
国は農作物のブランド化によってそうした事態も解決できると言っていますが、それほど単純なものではないと実感しているところです。

ただ、TPPのルール作りはまだ大枠がホノルルでのAPEC首脳会議で定まったに過ぎず、各国のセンシティブな課題の交渉はまさにはじまったところであります。日本の国益を損なわないよう、政府には強い交渉を行うことを期待するものであります。
万一、主に農業分野において、日本の国益を損なうようなルールになるのであれば、国際交渉である以上、TPPからの離脱もやむを得ないと考えます。

以上により、意見書へ反対します。

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国益に沿うよう、必死で交渉に臨んでもらいたいと政府には念願するところです。
そうした交渉ができるかどうかはわかりません。しかし、かつて日本は厳しい状況に置かれても幾度と国際交渉によって有利な条件を勝ち取ってきました。(当然その逆もあります)

国益に沿わないルールになるならば交渉から離脱すべきと思います。そうしたことを踏まえ、TPPの交渉参加に賛成するところです。
TPP交渉に一旦参加すれば途中から離脱できないとされているのは単なる誤解か、意図したプロパガンダと思います。

ここらへんのことは、みんなの党の 江田けんじ幹事長のコラムに詳細記載されていますので、よければご参照ください。

■江田けんじ氏コラム「TPPへの疑問、懸念に答える」
疑問1:TPPは米国の陰謀、日本狙いうちの輸出倍増策だ
疑問2:貿易自由化はTPPではなくFTAやEPA等二国間交渉で進めるべきだ
疑問3:一旦TPP交渉に入ると離脱できない
疑問4:ISD条項で外資の日本への訴訟が頻発
疑問5:食品の安全が脅かされる
疑問6:ルール作りを主導すると言っても、もう遅いのではないか?
疑問7:10年以内に関税ゼロの例外はあるのか?

誤解されるのですが、みんなの党はアメリカ好きでもなく、TPPによって国を滅ぼそうとする意図は全くありません。私が知る限りでは、渡辺代表、江田幹事長は真に国の利益を考え、活動しています。

TPPの内容はまだ何も決まっていませんので、いまから交渉に参加して農業にダメージがなく、日本経済の成長によって、最大多数の最大幸福が得られるように粘り強く国益に沿うよう訴えて頂きたいと思います。
それしか一市議会議員の私としては云うことはできません。

さて明日は「地球温暖化対策特別委員会」が開催されます。
私も委員として、“太陽光照明システム”と“スマートハウス”を事業展開されている大津市内の事業所に現地視察をさせて頂き、大津市として地球温暖化対策に取り組めることがないかを調査します。
こうした地球温暖化対策に取り組む企業を応援することも大津市には求められるでしょうし、そうした企業が成長することで大津市での雇用も増えるし、法人税等の税収増も見込めるはずです。
きっちりと見てきて、政策提言できるようがんばります。







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