【6月議会一般質問④】観光プロデューサー選考過程に係る疑惑について②

ホームブログ>【6月議会一般質問④】観光プロデューサー選考過程に係る疑惑について②


 
 大津市観光Pの募集選考プロセスを巡る問題については、私自身まだ終わっていない問題と捉えています。
 単に一出向職員の募集選考活動に対する問題提起と考えるといかにも視野が狭い内容となってしまいますが、私としてはこの問題は産業観光部、特に観光振興課の組織の問題や、場合によっては大津市役所の採用活動全般に関わる問題と考えています。
 いわば「総論→各論」の問題指摘のスタイルではなく、「各論→総論」で論旨展開を進めており、そういった観点から、今回の質問についても見て頂ければ大変ありがたく思います。9月議会でも今のところ引き続いて、この問題を取り上げる方向で考えています。

***

Q(再質問)藤井

 いくつか聞きたいと思いますけれども、まず別室で協議されていたから、機密情報の流出といいますかね、本人への漏えいがなかったという風なことではあるんですけれども、ふだん一緒に仕事をされていらっしゃいます。当然部長もされていらっしゃいますし、起案された方もされていらっしゃるわけなんですけれども、そういった中で、言及なかったんですが、今イントラネットも当然見ることができるわけでありまして、しかもそもそも(出向職員としての大津市観光プロデューサーを)辞めることを決定したのは檜垣氏でして、それによって今回の募集がなされるということに決まったと思います。
 ですので、募集がされる事実であったりとか、どういう条件であったりとか、どんな仕事内容であるのかであったりとかは、もう既に本人自身が自覚されていらっしゃる、認識されていらっしゃるわけであります。
 その上で、見積もりをとられて、1200万円ですか、とられて、募集活動して、圧倒的な有利な条件のもと、1社だけ応募して、そして檜垣氏に決まったと。檜垣氏が代表を務める会社に決まったと。これは私、業者との癒着による官製談合じゃないかなという疑いを強く持ちます。

 まず、どのように機密情報の漏えいを防止したのか、先ほどの説明ではお答えし切れていないと私は思っていますので、その点についてお伺いしたいと思います。

 また法人に限定された理由ですね。これも人的ネットワークを持っていらっしゃるからということではあるんですけれども、特に規模が小さい会社というのは個人のネットワークに依拠することが非常に多いわけです。今回まさに檜垣氏が1人の代表でされていらっしゃる会社に頼まれて来てもらっていると思いますけれども、檜垣氏=㈱LOCAL ROOTSという関係だと思います。

 また、不測の事態が生じた場合ということで、これどうされるのかちょっと私わからないんですけれどもね、そうした不測の事態に(檜垣氏がひとり親方として経営している会社では)対応できないと思うんですよ。このあたりについて私は非常に問題あるんじゃないかなと思っています。
 何よりもプロポーザルのやり方に「準じて」されていらっしゃるということなんですけれども、これを守っていらっしゃるのか。例えば法人のほうに限定するというときは、プロポーザルの審査委員会を設置するなどが必要になってくると思うんですけれども、そういうようなこともされていらっしゃるのか。私が情報公開請求した資料の中ではそういったものが含まれていませんでしたので、そのあたりについてもお答えいただきたいと思います。

 また、総務部のほうについては、今回の事案を受けて改善が必要だという認識だと思います。今回の事例についてまずどう思っていらっしゃるのか、総務部のほうからもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

A(再答弁)山田産業観光部長
 まず、秘密漏えいのことについてでございますが、別室で協議というお答えをさせていただきましたけれども、それ以外に、これについては我々も非常に気を使っておりまして、まずイントラネットという言葉が出てきておりましたけれども、これについてはiステーションというのを当然募集する場合に使っていくということになりますけれども、これについてはパスワード設定を使っておりますので、関連の職員しか閲覧することができないというふうにさせて頂いております。
 それから、それの元となるものですけれども、文章ですね、これにつきましては観光振興課の共有フォルダーというのがございますけれども、この募集のデータファイルについてもパスワード設定を使って保存をしております。
 それから、ホームページの管理システムについても、システムのログイン自体をまず檜垣さんは行うことができない。ホームページの編集に係る権限を私ども付与していないということで、秘密漏えいについては守ってまいりました。

 それから、(社内&人的)ネットワークとか不測の事態ということでございますけれども、これにつきましては、檜垣氏につきましては以前の経験から、リクルートを辞められる時も、今後もリクルートのネットワークを使っていいということを言われておられまして、そのネットワークを使えるということ。
 それから、不測の事態というのは、例えば檜垣氏を雇用する時点で、途中で何か不測の事態が起こって出勤できないというような、大病とかそういったことが起こった場合でも、非常に特殊なというか経験を有する職務でございます。そういう資格というか、経験をお持ちでない方でなければ無理だと。それが年度途中から雇えるかというと、なかなかこれ雇えない。そういう方というのはなかなか雇えませんので、もし何かあった場合でも、会社としてそれがしっかりと担保できるというようなことで、不測の事態にも対応するということで、きちっとそれを契約をさせていただいたということでございます。

 それから、選考につきましては、プロポーザル方式での審査ということではございません。
 プロポーザル審査委員会というものは開いておりませんので、それには準じていないということになります。ただし、公開をするという意味で、ホームページで2週間の公開をいたしまして広く募集をしたということでございます。

A(再答弁)上野総務部長

 再度の御質問にお答えいたします。
 今回の産業観光部の事例をどう思うのかということでございますが、基本的には、守るべきルールに則って事務処理は当然しているものという風に考えておりますが、顧みれば、先ほどの答弁のとおり、より客観性を高めた面接試験を行うべきであったのかなというふうに思っております。
 ほかのこういったケースにおいては、既に部外の面接官を判断で入れている例もあります。こういったことについては今後の説明会の場で、そういった点については一つのルールとして周知徹底してまいりたいというふうに考えております。


Q(再々質問)藤井
 お伺いしましたけれども、やはり私は不正行為も生じる可能性が十分あったんじゃないかなと思っています。
 パスワードなんか、教えたら分かるわけですし、言おうと思ったら、その場で言えるわけでありますよね。すぐそこに、同じところで働いているわけですしね。一旦出張とかで観光地などに行くようなことがあれば、もう何があったのかがわからないという状況であります。言うたら、身内に対して、業者ですけれども、やっぱり私は癒着があってこういったものがされていくんじゃないかなと思っております。

 プロポーザル方式に今回則っていないということなんですが、私は担当者からそう聞いていますよ。プロポーザル方式に準じて今回の件がなされたというふうに伺っておりますけれども、どういう方式で今回なされているのかちょっとわからないんですね。
 外見的には確かに、プロポーザル方式に、各種資料の書類であったりとか、流れであったりとかについては当てはまっております。ですので、一般的にそうなのかなと思いますし、そうでなかったら、どういうマニュアルといいますか、元になるものに則っていらっしゃるのか、ちょっと私はよくわからないんですね。ですので、その点についてもお伺いしたいと思います。

A(再々答弁)山田産業観光部長
 秘密漏えいということでございますけれども、それは確かにパスワード見せればログインできると思いますけれども、そういったことは一切しないということでやっておりますので、一切秘密漏えいはございません。
 それから、プロポーザル方式に則ってやったということであれば、プロポーザル審査委員会とか要綱とかつくるわけですけれども、今回はそういったことはせずにやっておりますので、プロポーザルに則ってやったというのではございません。

Q(再々々質問)藤井
 1点再問します。そしたら、どういうものに則って今回の募集活動をされたのかについて教えてもらえますか。

A(再々々答弁)山田産業観光部長
 今回の契約ですけれども、まず会社として、会社と人材出向の協定を結び、それから出向費の相当分の金額を負担金として支払い、会社と協定を結ぶという形でやっておりますので、通常の公開での会社の募集ということでございます。

Q(再々々々質問)藤井
 私今まで余りそんなこと聞いたことないんですよ。
 やはり結果ありきだったんじゃないですか、これは。不正行為ですよ。
 これ部長決裁してはりますけれども。部長、政策監、課長補佐、管理監のハンコがありますが、これだけの方が関わっていらっしゃいます。こういうふうな方々が特に問題なくこういうものを進めていらっしゃるというのは、私はなかなか解せないなと思っています。

 今伺った、部長がおっしゃられた話によると、私はよく理解できなかったんですね。
 人材募集じゃないですよね。プロポーザルやったらわかりますよ、(プロポーザル案件の募集であれば)こういう形でされていらっしゃるじゃないですか。もう一度教えてもらえますか。どういう手法をとってこういう募集活動をされたのかについて教えてもらえますでしょうか。

鷲見達夫議長 
 部長に申し上げます。今の質問に対しまして的確にお答え願えますようにお願いします。

A(再々々々答弁)山田産業観光部長
 再度の御質問にお答えをいたします。
 先ほどから申していますように、通常のプロポーザル方式で行ったのではございません。一般の会社と契約する場合に、それを広く知らしめるようにホームページで2週間の応募募集、募集要項を定めて応募募集をしております。そこで申し込んできた会社に対して審査をしたということでございます。


***

 大変長くなりました。
 結論から言うと、今回の大津市観光プロデューサーの募集案件は異例中の異例といってもおかしくないでしょう。大津市ホームページの「事業者の募集」の各内容を確認してみても、物件への入居案件などを除き、選考を伴う案件についてはプロポーザル形式をとるのが一般的というか原則です。
 市議会の中では、「いっそのこと随意契約にした方がハッキリしてよかったのではないか。公募にして、よく分からない選考過程を踏んだことで、こういった事態が生まれたのではないか」という意見が交わされました。
 確かに、「大津市の観光プロデューサーには檜垣氏でなければならない!」という明確な根拠があり、随意契約にするならば、それはそれで検討に値するかもしれませんが、今回の案件は公募して、応募したのが現職観光プロデューサー一人だけという状況です。最初から結論ありきでしょう。業者との癒着・インサイダーとしか考えられません。


大津市議会議員 藤井哲也拝





▲ページのトップへ