「公共交通網」に関して高島市へ行政視察に行きました!

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 9日(月)に大津市の北隣の自治体、滋賀県高島市へ行政視察へ伺って参りました。
 視察内容は、公共交通網に関してです。特に利用者が少ない過疎路線について路線バスやデマンドタクシーなどをどのように使い分けて公共交通網を維持しているのか、その財源も含めて詳しく学ばせて頂きました。

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 行政視察の動機は、もちろん今年の3月末にあった大津市北部地域における公共交通網(路線バス)の行政による一方的な減便決定です。コスト高であるなら、住民と協議の上、よりよい案を考えるべきであるはずが、なぜか内部で勝手に協議して議会にも説明せず決めてしまっていました。
 大津市北部地域の自治連合会や議員が一丸となって、こうした問題にあたり、行政もようやく反省の色を見せたところでした。このあたりの顛末はこちらからご覧頂けます。

 私としても問題指摘したからには、こうした問題について詳しくならなければならないと考え、いろいろとインターネット上で調べたところ、すぐお隣の高島市が、デマンドタクシーや路線バス、市営バス、コミュニティバスを複合的に活用して、公共交通網の維持をされているのを知り、大津市葛川と高島市朽木は目と鼻の先(というより同じ文化圏)なので、連携してなにかできることもあるのではないかと考え、この度視察を受け入れて頂きました。

 視察では議長から厚いおもてなしを頂戴し感謝申し上げます。
 財源や支出明細についてもお話ししづらいことも多かったと思いますが、事細かに教えて頂き、国や県の補助金を活用して公共交通網を維持しているスキームについても何度も質問をさせて頂き申し訳ありませんでしたが丁寧に教えて頂いて、私も理解を深めることができました。そうした中で高島市さんがいかに苦心して広範囲の公共交通網を維持しているのかも分かりました。

 大津市も今年度と来年度の2年間かけて、「公共交通網形成計画」というものを策定し、今後のコンパクトシティ(立地適正化計画の策定)に向けた取り組みを進めていくことになっています。コンパクトシティの前哨戦ではありませんが、全容を予め規定してもおかしくない公共交通網形成計画については、今回の視察は大いに生きてくると思います。少なくとも大津市行政は、高島市に比べてこれまでのところ、創意工夫がほとんどできていなかったことが分かりました。

 北陸新幹線の敦賀以南へのルート選定に関して「湖西線」の並行在来線化が問題となっている通り、公共交通網がそこにあるかどうかというのは、その地域の未来にとって極めて重要です。もし公共交通網がなくなるか手薄になるようであれば、その地域に住みたい人は減り、価値は減り、ますます人は離れていき、さらに公共交通は減っていきます。地域の衰退が待っています。

 私が住む「真野」や周辺の堅田、仰木、伊香立でも将来にわたって公共交通網が維持されているという確証はありません。南部の大石や田上、中央でも山中比叡平なども同様です。大津市行政が策定しようとする計画に、しっかりと地域の声(特に将来を担う世代の声)が反映され、未来志向の計画を住民が納得するような形で作っていく必要があると思います。
 そのために住民代表である議員ができることは多いと思いますし、予算議決権や調査権を有効に活用していかねばならないと思っています。


大津市議会議員 藤井哲也拝





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