堅田駅⇔葛川の路線バス減便について

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昨日の「北陸新幹線延伸建設に伴う湖西線の経営分離に反対する決議」について、今朝の新聞各紙が取り上げてくれています。産経新聞さんは私の発言も取り上げて頂いて下さり有難いです。

湖西線並行在来線大津市議会藤井哲也

 湖西地方の発展は、1970年代に開通した湖西線なしに語れません。私が住む近くのローズタウン(真野北・小野)や日吉台、和邇などの大規模新興住宅地は、京都や大阪への利便性のよさを売りに開発されました。
 湖西線が仮に経営分離され自治体運営となっても直ちに廃線ということはありませんが、減便や運賃値上げは避けられないように感じます。
 重ねてとなりますが、JRや国には大津市民の代表者が集まる大津市議会 全会一致の本決議を受け止めて検討を進めてもらいたいと願っています。


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 湖西線の経営分離がJRによる不採算路線の切り捨てであるならば、「堅田駅⇔葛川地域」の路線バス減便は大津市による市内過疎地の切り捨てと言えます。

 来年度予算審査を行う予算委・施設分科会も終わった去る3月13日(日曜)に、葛川方面の方から初めて「堅田駅⇔葛川地域」の路線バス減便が3月26日からなされることを聞きました。
 あらためて確認をしてみると、地元・葛川の住民への事前協議や説明はなく、大津市行政が一方的に路線バス維持のための補助金を打ち切ったために、路線バスを運行する江若交通がダイヤ改正がおこなわれることになりました。
 民間が運営しているバスなので不採算なら減便になっても致し方ないだろうと思われるかもしれません。
 しかしながら実態は、葛川地域と堅田を結ぶネットワークを維持するために大津市が公共福祉の観点から税金を投入して維持している路線です。

堅田駅細川線藤井哲也
(左上の赤いカッコで囲んだ区間が葛川地域)


 現在、葛川地域の住民は260名弱に減ってきており、しかも高齢化率は大津市内で群を抜いて高い状態です。お隣さん同士の助け合いによって交通移動をされていますが、ご高齢で車運転が楽でなくなってきた方にとって病院や遠出をする際に、路線バスはなくてはならない交通手段となっています。
 大津市は市民の公共福祉向上のためにある団体で、営利企業ではありません。
 もちろん経費節減の努力はしていかねばなりませんが、事前に地元住民に説明もなく一方的に路線バスを切るのはさすがに住民無視、行政の横暴と言われても仕方ありません。

 今回、平成28年度当初予算にバス路線減便が反映されていることを知りました。
 バスが1日3本から2本に減便されるというもので、予算額でいえば250万円ほどです。修正案を提出するかは、本日夜に葛川で開催される初めての地元住民と大津市行政との協議の内容を見てからとなります。今更ながら予算復活はできないと思いますので、少なくともバス減便に伴う代替公共輸送手段の早期確保が方向づけられるようにと思っています。

大津市北部6路線のダイヤ改正について

堅田細川線時刻表(28年)


 この件では相当強く、大津市の担当部局にモノを申し上げさせて頂きました。
 葛川地域には大変重要な文化や風習が残っています。明王院で毎年夏に行われる太鼓まわしなどはその最たるもので、比叡山の千日回峰行と切っても切れないものです。
 こうした文化、風習を次代に引き継いでいかねばなりません。そのためには地域のコミュニティが維持されうる人口が必要です。このまま行けば、大津市が誇るべき貴重な文化的遺産が衰退します。ただでさえ人口の急減、高齢化が進む地域です。活性化策がないまま、マイナス要素ばかり増えていけば、自ずと行く末が見えています。

 大津市長は葛川を切り捨てたいのでしょうか?
 葛川の次は、どこが切り捨てられていくのでしょうか?
 コンパクトシティは必要不可欠だとしても、地域の文化や風習を維持できるような工夫が求められています。タクシー利用補助金制度の創設や、デマンドタクシー・コミュニティバスの試験運行などやるべきことがまだあります。
 市長の湖西線維持の姿勢は評価できますが、同じく大津市内で過疎化が進む地域の路線バス維持にも同様に熱意を注いでもらいたいと思います。

 とりあえず本日夜の協議結果を待ちたいと思います。この件に関しては本当に怒り心頭となっています。


大津市議会議員 藤井哲也拝
 





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