越市政4年間の総括(1)~行政改革~

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本日は今通常会議閉会日でした。議案への採決及び討論が行われ、私が所属する会派「志成会」は市長提案の補正予算案へ反対し、対案を提出いたしましたが、一部会派の賛同を得たものの否決され、最終的には市長案が可決成立することとなりました。
反対理由は以前記事に記載しました通り、重大な問題を抱えています。本当に議会での審議は十分だったのでしょうか。私は疑問に感じています。

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さて、市長任期も残すところ1か月となり、市民生活に一定の責任を持つ議員として現市政の総括を行うことは大変重要だと思いますので、「私が大切にしている政策課題」以下5点について、順次記事をまとめたいと思います。伝わりやすさを重視したい点、予めご了承ください。

【市政の重要課題】
(1)行政改革について
(2)人口減少対策について
(3)財政構造改革について
(4)産業活性・雇用政策について
(5)市民主役のまちづくりについて

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一つめは「行政改革」についてです。

行政改革といっても定義は様々で、wikipediaでは、「国や地方の政府の行政機関において組織や機能を改革することである。多くは行政組織の効率化と経費削減を目的とし、公務員の配置転換や免職を伴う。」とあります。

具体的には、
① 公務員人事制度改革による組織パフォーマンスの向上
② 市役所機構の改革や適材適所の人材配置による行政サービスの質向上
③ 民間活力を活用した行政サービスの質向上と経費節減

だと私自身は考えています。

「公務員人事制度改革」の4年間の進捗状況は、5段階評価でいえば「2」くらいでしょう。
見かけ上は人事評価結果の処遇(給与・賞与)への反映がなされるようになりましたが、全職員の1%に過ぎない「S評価職員」のみ、他の職員よりも昇給額が大きくなる対象となるのにすぎません。人事給与構造改革も本年度から始まりましたが、来年4月からの導入予定も内部検討の長期化により、実施時期が先延ばしとなりました。残念ながらこの4年間でほとんど人事制度は変わっていません。
がんばった職員が評価され、そして処遇や昇給に反映されてこそ、本物の改革です。そうした点で直近議会で取り上げた「退職手当制度」についても未着手である点は改革は前に進んでいないと考えていいと思います。

次に「市役所機構の改革や適材適所の人材配置」の進捗状況は、5段階評価で「2」だと思います。
市民の皆様からは市役所内部のことは分かりにくいかもしれませんが、それなりに優秀な人材がいます。しかしながら優秀な職員ほど、市長にモノ申して、市長の不評を買い飛ばされてしまっています。茂呂前副市長や富田前教育長という有能な人材をうまく活用することができず、逆に全くの教育行政素人である井上現教育長を選任するなど適材適所とはとても言いきれません。
機構改革の点からは、市長部局の保育課と教育委員会部局の幼稚園部門を合体させて幼保連携を図った点は評価できますが、対して、市長部局のいじめ対策推進室と教育委員会の児童支援課を合体させた点は、いじめ対策の現場で混乱をきたしている点から問題があると言えます。

最後に「民間活力の活用」については、5段階評価で「3」の評価をします。
私が提案していた、電話のたらいまわしを避けるための「総合コールセンター事業」は導入されました。また、市民病院の独立行政法人化も提案していましたがこれも検討が進んでいます。一方、図書館や公民館の民営化・民間委託化については様々な議論がなされ、ケアセンターについては建築基準法上の問題が明らかになりました。なにかいろいろと検討した割には結局は、民間活力の活用の事例はほとんど思い浮かびません。


このように考えると、「行政改革分野」の私の評価は、平均して「2.33」です。行政改革は私が期待している通りに、前進しているとは思えません。

大津市議会議員 藤井哲也拝





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