大津市の「市民友好交流都市」、オーストラリア・モスマン市。

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こんにちは!
みんなの党の大津市議会議員 藤井哲也(ふじい・てつや) です。

大津市議会では、みんなの党は1名。
本議会の採決でも、民意によって選ばれた議員個人の意見よりも、会派の意見が反映される大津市議会にあっては、1名というのは自由度が高いというメリットがありますが、1名ではなかなか議会変革を進められないというもどかしさがあります。
ただ、議員になってわかったのは圧倒的に情報量が多いということです。
このブログをご覧になっている市民の皆さまからも様々な情報を提供いただけますし、市役所内部からも内部通報的に情報の提供を頂きます。
また、これから進めようとしている市の方向性についても市執行部より随時レクチャーをしていただきます。
これらの情報をどのように、どういったときに活用するのかは、政治家である私の力量と思いますので、これまでの会社経営経験で培ってきた判断力で、市政変革に向けて取り組んでいく所存です。


さて現在、大津市議会では9月定例会が開催中であります。先週の金曜日(16日)は、常任委員会というものが開催されました。
常任委員会とは、市が市議会へ提出する議案の審議を行う会のことです。私が所属する施設常任委員会では、建設部や都市計画部、企業局(ガス事業、水道事業、市民病院等)の所管事項に関することが、審議対象としてまわってきます。
企業局のようにこれまでの会社経営経験をいかすことができる部分もあれば、建設や都市計画などこれまでほとんど触れたことがないこともあります。
入念に勉強をして常任委員会に望みました。
今回は、堅田駅西口開発や大津駅前開発に関わる議案がありました。堅田駅西口開発(市保留地の宅地分譲のための土地区画整理事業)では、国庫補助金の内示が減額されたこともあり、予算を減らすための補正予算が組まれています。私の家の近くのことでもあるので、なんとかスケジュールどおり、市役所の皆さんの智恵で難局を切り抜けていただきたいと思いますしい、私も力になれればと存じます。

そういう施設委員会の議案事項。全議案が賛成多数で委員会を通過しました。
しかし私は1議案のみ反対をしました。
補正予算の議案第85号「平成23年度大津市一般会計補正予算(第1号)」の一部に問題があると感じた案件が含まれているからです。


大津市は今から1年ほど前の、平成22年5月21日(金曜日)に、オーストラリアの東海岸、シドニー近郊にある「モスマン市」と市民友好交流に関する合意書を結んでいます。


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モスマン市は見聞きする限り、人口3万人弱の富裕層が多く住んでいる町で、気候温暖であり、世界遺産のモスマン渓谷、眼前に広がるビーチなど、生活環境にすぐれ、観光資源に恵まれ多くの観光客が訪れる町ということです。

大津市と市民友好交流都市の合意書を結んでいただいたモスマン市には感謝し、今後友好関係を深めていけるようにしなければならないと思います。


今回、京都新聞でも取り上げられましたが、そのモスマン市から市長や市議会議長宛に訪問要請がきたため、今次議会で217万円の補正予算が組まれているものです。


大津市の目片信市長が、友好交流都市のオーストラリア・モスマン市からの訪問要請に対し、長時間のフライトで体に不調をきたす恐れがあるとして断る意向であることが16日分かった。市は9月市議会に提案している一般会計補正予算案に、市長代理として澤村憲次教育長が訪問する費用を計上しているが、市議からは「目的が不明確な税金の支出だ」との声が上がっている。
モスマン市はシドニー近郊にある都市で、2010年5月に大津市と「市民友好交流に関する合意書」を締結。大津市での署名式の際はモスマン市のアン・コノン市長が来日した。
今年7月にコノン市長から、目片市長や市議会議長などの訪問を要請する文書が大津市に寄せられたことから渡航を計画。補正予算案には、澤村教育長、市議会議長ら4人の3泊5日の渡航費や現地宿泊費など217万円を計上した。

(以上、京都新聞より引用)


下記のことがらのため、私としては疑問を持っています。
●元々合意書を結ぶ際に、公費を使った渡航はしないと市は口約束をしていたとのこと。
●市長宛に要請があるのならば、本来は副市長がいくべき。民間では懇親パーティに社長が呼ばれているにも関わらず、関連会社の経営者がいくようなもの。先方のモスマン市からは2回も市長が来日されているのならば、失礼ないように副市長級の人がいくべきではないか?
●教育長は教育の公平性の名の下、市とは別組織である「教育委員会」の長。つまり、市長の指揮命令権下にはないということで、市長の代理には法的になれない恐れが高いこと。(しかし特別職的要素が含まれるため市長代理になれるという法解釈もある)
●教育長は候補の一人と言うことで、実際にはまだ訪問する人も、決まった目的も定まっていない。217万円をどう捉えるかだが、毎日額に汗して稼いだお金の一部を税金として払う大津市民が多い中、目的や日程など定まっていない、いわば友好のためならば「テキトー」に使っていいとする予算組みはどうなのだろうかと感じます。
●市民からの反発の声が私へ多数届くこと。市職員の中にも冷ややかな声をよく聞くこと。そうしたことから判断して市民は税金をこうしたものへ使うことに疑問を感じていると思われること。

ただし、私としてはモスマン市とは市民友好交流は深化して欲しいと念じる思いがあり、議案第85号の内において、国際親善のこの部分だけをとって反対するのは枝葉すぎるのではないかという思いがあるため、本議案については反対か賛成か逡巡しているところがあります。
もし市民の皆さまからもご意見がございましたら、コメントを頂くか、私宛にダイレクトメッセージを送っていただけましたら幸甚です。


9月定例会最終日の採決を決する本会議は、9月26日(月)の午前となっています。


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