「大津市子どものいじめの防止に関する条例」改正素案。

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おはようございます。
滋賀県大津市議会議員、藤井哲也です。

2年前に議会提案により成立した「大津市子どものいじめの防止に関する条例」に関して、施行後2年間を経て、条例改正がなされようとしています。(※1)
この間 国のいじめ対策の基本法が制定され、社会環境も変化があり、また大津市が取り組みを進めていく中で新しく見つかった課題もあると思いますので、子どもたちが笑顔で毎日を過ごすことができるように、条例改正はぜひ進めるべきだと思います。


先日 市が策定を進める改正素案が議会に示されました。
私が所属する教育厚生委と、生活産業委の連合審査会において、以下、いくつかの質問をさせていただきました。

いじめ改正案26年11月


●「子どもをいじめから守る委員会」に是正要請権限を付与することについて
過去2年間に市長から関係機関に是正要請をした実績はなく、今後想定される内容も不明確である中、予算を伴う可能性がある是正要請権限を、付属機関である「守る委員会」へ付与していいのか疑問があります。
「守る委員会」が言いっぱなしで結局、関係機関が(予算を確保できず)是正できないのであれば、子どもの教育環境整備に対して大変に無責任な是正意見になります。
私としては予算調製権を持つ市長が従来通り、是正権限を有すべきと考えています。

●学校の先生の資質向上について
学校の先生は保護者対応や子どもと日常的に接していることから、尊敬される存在にならなければなりません。そうなることでまず先生に相談をされることになるはずです。そのためには学校の先生は、広く社会知見を得る必要があり、そうした資質向上についても条例に追記すべきではないかと考えています。


あらためて市側で協議をされることと思いますが、現在の素案は 子どもをいじめから守るための環境整備のためには不十分であります。再考をして頂けるものと思っています。


また同日は大津商工会議所との意見交換もなされ、私も参加いたしました。
大津駅舎の改修や、中心市街地活性化計画について、また大津の観光振興対策について意見交換をいたしました。なんどか意見交換をする中で、今後 議論も深まっていくと思いますので、最初の第一歩として今後も連携を深めていくべきと思いました。

意見交換会26年11月


また明日(28日)開会する平成26年11月議会の冒頭で採決がなされる「教育委員会委員の人事案」については熟慮中です。昨日が討論通告の〆切でしたが、最後まで検討するために賛成・反対両方の討論通告をさせていただきました。
今回の教育委員会委員は、教育長を想定した人事案です。しかし教育に造詣が深いか、知見があるかといえば、私はそのように感じておりません。また事務執行能力が高いのかといえばこれも疑問に思います。越市政になってから最初の2年間で秘書課長を務めたことから、市長の考えはよく理解されているのかもしれませんが、来年度から始まる新しい教育委員会制度においては、新教育長の権限はますます重要になってきます。とてもではありませんが、教育行政の重要事項について教育委員会を仕切れるか、重要な判断を決断できるかといえば、非常に厳しいと思います。これは私ひとりの意見ではなく、候補者の周辺のことを昔から知っている方々から聞いたうえでの考えです。

自民系の最大会派なども態度が分かれていると聞きました。最終的には賛成反対どちらの立場をとられるのか分かりませんが、議会内部には相当の議員が今回の人事案に疑問を感じているようです。

「教育長は誰でもいいわけではない」と言ったのは越市長本人ですが、今回の人事案はあまりにもレベルが低すぎます。前任者と比較すると雲泥の差と言えます。6ヶ月間待って、この人事案か・・・という大変残念な思いがあります。市長は人事権を弄ぶべきではないと強く憤りを感じています。

子どもたちの未来を考えると、何も期待することができないそうした人事案であっても、教育長不在を解消するために呑むべきなのか、または議員として矜持を発揮し断固反対するのかには、もう少し時間が必要です。最後までしっかりと考えたいと思います。


大津市議会議員 藤井哲也拝


【参考】
※1:2013/2/20 ブログ記事「大津市子どものいじめの防止に関する条例可決!(+新教育長就任)」



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