学校別の学力テスト結果公表について。

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。

大津市が学校別の学力テスト(全国学力・学習状況調査)の結果をグラフ形式で公表する方向とのことです。


全国学力調査、学校別成績を図で公表へ 大津市

小学6年生と中学3年生を対象とした全国学力調査の学校別成績について、大津市は、2014年度の調査結果から全国と各学校の平均正答率を比較できる図にして公表する方針を固めた。3日、越直美市長と市教育委員会が明らかにした。
朝日新聞 平成26年4月4日記事より一部引用


学力テストの公開は基本的に賛成なので、「なるほど」と思ったのですが、
「あれっ??ちょっと待てよ。昨年2012年12月議会での私の質問に対する答弁と違うよな」と。



[私(藤井哲也)からの質問]
 一般市民への(学力テスト結果の)公表については、各学校運営協議会で議論し、学校ごとの意見を反映して行われる事項と考えます。この問題について本市の見解をお伺いします。

[富田教育長答弁]
 全国学力・学習状況調査の取り扱いについては、コミュニティ・スクール導入に伴い、学校の運営母体となる学校運営協議会が主体となって、国や県、市が示す資料をもとに調査結果を分析し、児童・生徒の実態や地域性等を考慮しながら、その改善策や調査結果の公表のあり方を含めて検討していくものであると考えます。
 なお、公表に当たっては序列化や過度な競争が生じないようにするなど、教育上の効果や影響などを十分に配慮し、児童・生徒の学力向上に還元できる最善の方法を工夫する必要があると考えております。



舌の根も乾かないうちに市&市教委の見解が変わったのでしょうか。
そうであるなら、教育委員会内部でどのような議論があったのかを調査していきます。


私の考えは質問の中でも述べさせて頂いているように、各「学校運営協議会」によって、学校ごとに公表するか、またはしないかを決定すべきというものです。
当然、学力テストで良い成績の学校は公表して、その成果をPRすればいいと思います。
結果が悪い学校でも「学校運営協議会」できちんと情報公開・共有して、指導方法の改善や地域・家庭での取り組みとの連動を強化するなど、使い方によっては非常に優れたツールになるのは間違いありません。

しかし一方では、学力が低い学校を公表することは非常に大きな影響を及ぼしかねません。

具体的に言うならば、「○○小学校に通っている奴はアホだ」という、いじめや偏見を助長するものです。それだけにとどまらず、「△△地域はアホの集まりだからつきあいはしないように」みたいな風潮になりかねません。
これはグラフ形式(レーダーチャート方式)にしても結局同じで、それぞれのグラフを重ね合わせて比較すれば、すぐにどこの学校が意識が低く、理解度が低いかが分かってしまいます。ネット社会の現在ではそうした情報はすぐに拡散して子どもたちも知るところになるでしょう。


昨年12月段階では学校ごとに地域の声を聞いて決定するという方向性だったのにも関わらず、どのような経緯でこうした方向性に変更となったのか、教育委員の方や教育委員会事務局、そして市長部局などにヒアリングをしていきたいと思います。

   
大津市議会議員 藤井哲也拝






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