平成25年9月議会一般質問②『大津北部・副都心地域の交通網整備について』

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。

決算委員会 生活産業分科会での審査は昨日終わりました。
内容についてはまた別に記載をしたいと思います。


今議会一般質問の2項目目は「大津北部・副都心地域の交通網整備について」です。
大津市北部(堅田周辺)は、市の都市計画マスタープランにおいて、「市副都心」として位置付けられています。
経済的にも、文化的にも、生活環境的にも整備を進めていくこととなっています。

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(堅田駅周辺の道路網)


上図の赤線が国道477号となります。左方向が伊香立・湖西道路方面で、右方向が守山・びわ湖大橋方面です。
また緑図は現在、堅田駅西口土地区画整理事業の進捗に伴い、道路整備を進めている市道です。




【議会で取り上げた背景】


国道477号(滋賀県道路公社が管理)の混雑は、大津市北部において長年の懸案となっています。
生活道路であると同時に基幹道路となっており、京都方面(大原・途中ごえ)の車と、大津南方面及び高島市方面から湖西道路を利用し真野ICで降りる車が、琵琶湖の対岸、守山・草津方面に向かうため、びわ湖大橋を通る必要が出てきます。
そのため、国道477号は慢性的に混雑しており、特に国道161号との接点であるびわ湖大橋つけ根あたりでは、大規模な渋滞が頻繁に生じています。

現在大津市及び高島市では、湖西道路(国道161号バイパス)の拡幅に向けて、国道交通省に交渉を重ねているところであり、過日 坂本IC~下坂本IC付近は4車線化が完了したところです。
今後は、まずは安曇川(高島市)と小松(大津市)の整備、続いて下坂本~真野ICまでの4車線化が進むことになっています。
そのため、交通アクセスの向上に伴い、真野ICで降りて、びわ湖大橋方面に向かう車の量も増えることが予想されます。

また、近江大橋がもうすぐ無料化となります。
この近江大橋も、びわ湖大橋と同様に滋賀県道路公社が管理している橋です。
今回の近江大橋無料化に当たっては、草津市や守山市が反対をしたと聞き及びます。なぜ反対したのかと言えば、滋賀県道路公社の収入が減ることにつながり、ひいては草津市や守山市のように人口増加地域における道路整備に使えるお金が減るからだと思います。

この問題は7年、8年後にびわ湖大橋の無料化論議に跳ね返ってきます。
国道477号の整備のためには財源が必要となり、そのためにはびわ湖大橋の無料化または有料継続の議論を前提に考えていかねばならないと考えました。
そのため、現時点の大津市の姿勢を問う質問も行いました。


【答弁の要旨】

大津市の立場としては、このたび滋賀県で策定した「道路整備アクションプログラム2013」に新規で国道477号が「事業化検討路線」で掲載されたことは、逆に評価している旨の答弁でした。

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また、事業化検討に際して、その財源となるびわ湖大橋の有料継続または無料化の態度については、
① 天神川~ローズタウンの都市計画道路(上図の緑の道)が平成28年度に整備されるので、それから改めて道路事情も見て判断したい。
② 地域の方の意見も聞いて考えていきたい。

というものでした。



【私の見解】

国道477号は、今後も引き続き多くの利用者がいて渋滞は発生し続けると思います。
市の答弁の通り、平成28年度にローズタウン~天神川の都市計画道路が開通し、それにあわせて周辺の県道整備も進むことから、一定 車の流れが変わる可能性もあると思います。市の答弁はそうしたことを踏まえると妥当であると考えます。

しかし平成28年、29年度から、びわ湖大橋の無料化が検討される平成31年、32年まではたった2、3年しか期間がなく、北部道路網の再構築が終わってから動き始めているようであれば遅すぎるように思われます。
そのため、国道477号並びに堅田駅周辺道路網の整備促進に向けた地元(自治連合会、自治会、事業者、経済団体等)との協議会の設置準備などを予め進めておく必要があると感じます。
その時になって、急遽立ち上げているようであれば、地元の意見が反映されず、びわ湖大橋の有料継続または無料化が決まってしまいかねません。

またそれとは 別に、現に起きている渋滞をどのように緩和するのかも問題です。
平成28年度に動きがあるものの、大きく渋滞の緩和に影響が出るとも思えません。

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(大津市道路網整備計画-25年策定-から抜粋)


上の図は、先日策定された大津市道路網整備計画です。
きちんとびわ湖大橋無料化を想定して、計画が組まれています。
それによると、

国道477号(北消防署付近) 混雑率1.00→1.20
国道161号(仰木口付近)  混雑率1.00→1.12

となっています。
無料化されることで、混雑は今よりも悪化することになります。
(平成28年度完成の都市計画道路ができてなお)

つまり、都市計画道路を南北に走らせるだけでは、不十分であり、更なる緩和策を講じる必要性があると言うことです。

地元真野では、いわゆる「大林道路」と呼ばれる道路計画があります。
財源の問題はありますが、市副都心にふさわしい道路網を整備し、生活並びに観光交流の基幹道路としての国道477の緩和を図る観点からも、この「大林道路」の実現も検討に値すると思います。

私としても引き続いて、国道477号の整備に関する問題には、調査を続け、よりよい案がないかを考えていきたいと思っています。


大津市議会議員 藤井哲也拝



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