中学生の自殺の件。

ホームブログ>中学生の自殺の件。



こんばんは。
大津市議会議員の 藤井哲也 です。

報道にもある通り、昨年10月11日に自殺した市内中学生へのいじめの件で、市長がようやく外部の有識者による調査委員会により、再調査をすることを、本日たまたま設定されていた市長定例記者会見で述べました。
市長就任後、一貫して「再調査はしない」と頑なに言ってきたのにも関わらず、報道で大きな社会問題になったことにより、これまでの考えを改めたようです。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00226897.html(FNNニュースへリンク)


実は本件は、生徒へのアンケート調査後の昨年11月議会で、大きな話題となりました。

------------------------------------------------------------
「なぜ外部調査委員会を開いて調査しないのか?」についての、澤村憲次教育長 答弁
 学校でいわゆる委員会形式で調査はしておりませんで、いわゆる必要な調査を学校が順次調査をしていったわけでございますけども、その都度必要なことについては、弁護士あるいは臨床心理士といった専門家にアドバイスを求めながら実施をしたところでございます。調査委員会そのものの組織をつくらなかったというのは先ほど申し上げましたように、保護者が学校での調査を選択をいただいたということで委員会は立ち上げなかったんですけども、専門家の意見は常に聞きながら調査を進めていったというところでございます。
以上でございます。

「新しい事実が出てきた時は、教育長自らが説明するか?」についての、澤村憲次教育長 答弁
 御質問で調査の結果が出たときにというふうな今御質問でございましたが、私どもといたしましては、今回のいじめについては、一定調査の結果出たということで判断をしておりますということから、今後さらに新たな事実が出てきた場合には、もちろん聞き取り等必要なことが起こってくると思っておりますけども、今の時点で、詳細の説明今は時間的にできませんけども、さまざまなアンケート調査を含め、聞き取り調査を含め調査結果を今出ましたことから、いじめがあったと、こういう認定をしておりますので、一応調査は終わっていると、このように考えているところでございます。

「担任や学年主任からの聞き取りではどのようなものだったか?」についての、澤村憲次教育長 答弁
 担任や学年主任からは、亡くなられた子どもさんについて、友人とじゃれ合っている場面を見ていたこと、父親からお金の使い方についての相談があったこと、けんかで指導したこと等の経過と、それらの事実からは、いじめられていたとの認識はないという報告を受けておりました。
 
 けんかを指導したということがございました。このときは他の生徒からいじめられているのではないかということからけんかの事実がわかってまいりまして、それで両方の子どもに指導しております。したがって、いじめがあるんではないかということからけんかの事実がわかっておりますので、そのことは報告を受けております。ただ、いわゆるその指導した結果から、いじめられていたという認識に至らなかったというところが、これは非常に申しわけないことでございますが、そういう認識はなかったということでございます。
 以上でございます。
------------------------------------------------------------


この件は、本年1月22日に行われた市長選挙より前の件なので、前目片市長時代に発生したものであります。
ただ市長交替後の、2月24日に、アンケート結果を見た両親が提訴されました。つまり新市長になっても事態が変わらないと ご両親が判断されたのだと思います。
そして 3月13日、市長は事件があった市内中学校卒業式で、自らが受けたいじめにより死のうと思った体験を語り、「いじめがない社会をつくる責任がある」と述べました。

そして今月(7月)3日以降、各種報道により、「自殺した中学生は、自殺の練習をさせられていた(と聞いた)」や「いまから死にますというメールが自殺した生徒からいじめたとされる生徒へ送られ、いじめたとされる生徒は死ねと送り返した(と聞いた)」という多数の中学生のアンケートがあった新事実が報道されたことにより、国民的な話題へと広がりました。
この段になり世論に押される形で「再調査する」ことが市長から発表されました。
再調査の必要がないとしてきた、これまでの姿勢は一体何だったんでしょうか?


亡くなられた中学生の方のご冥福をお祈りします。
「いじめ」と「自殺」の因果関係を明らかにすること(これは再調査や今後の裁判で明らかになるはずです)だけにとどまらず、教育委員会という組織そのものの隠蔽&保身体質にメスを入れることこそ、大事だと私は考えています。正直なところ、市議の権限で、できることは限られておりますが、逆に議員としてできることはやらねばなりません!


市役所内部からは、「全体の中の一部しか報道していないマスコミは大問題だ!」といった声であったり、「提訴側弁護士が裁判を有利に進めようとするための情報リークであり、情報操作の常套手段と言える。扇動されるのは問題だ!」という声を聞きます。
こういった声があることも大変な問題と感じます。「そうではないだろ!他人のせいではなく、自分たちが問題の根源だろ!」と思うのですが、残念ながら私も情報不足で一部の情報しか持っていません。
政治的利害を超えて、亡くなった生徒の魂のために、私も動き出すのが遅きに失していることに改めて反省し、さらなる情報収集を行い、できることをしていきます。



▲ページのトップへ